【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#65】「パパスバル」
ここ数年のスパイスカレーの流行、そしてここ最近の南インド料理店の急増など、カレー界の流行は色々とあるのですが、ネパール人によるインド風料理を中心としたアジア料理店、つまりはマニアの間では「インネパ」とも呼ばれるタイプのお店も、流行とは全く関係の無い所でしっかりと存在し続けています。
インネパというとあまり良い意味では使われないことも多いのですが、個人的には愛を込めてその言葉を使っています。確かに本格的なインド料理ではないかもしれません。しかし、だからこそ面白い独自メニューがあったりもするのです。カレーマニアには敬遠されがちなインネパですが、中には面白いだけではなく美味しいお店もしっかり存在しています。
今回はそんなお店の中から、僕が定期的に通っている「パパスバル」をご紹介しましょう。
「パパスバル」はネパール人がオーナー、沖縄出身の日本人が店長というタッグ。だからこそ、インド、ネパールのみならず、沖縄的なものがミックスされているのが珍しくて良いです。バルというだけあってお酒も豊富。
ネパール焼酎からハブ酒まで常備しています。また、パクチーに対するこだわりもしっかりとしていて、オーナー所有の畑で自家栽培したパクチーを使用しており、フレッシュな美味しさです。
僕の定番は、日替わりの「本日のカリーおつまみ」650円。この日はキーマ野菜カレーでした。こちらはナンやライスはつかず、おつまみとしていただけるセミドライタイプの小さ目カレー。優しい味で夜遅い時間にちょうど良いです。
そして僕のイチオシメニューである「インド風ゴーヤチャンプルー」800円も欠かせません。これこそこちらのお店の真骨頂! ゴーヤチャンプルーとしてもクオリティが高いものにカレーのスパイスが加わって、ゴーヤの苦味が見事に美味しさに繋がっています。
そもそもカレーとは、単体では苦かったり辛かったりするスパイスが、組合せ次第でえもいわれぬ美味しさに変わるもの。つまりこの料理では、ゴーヤは具材であると同時にスパイスにもなっているんですね。他のお店では味わえない逸品です。
そしてこちら、タンドール料理も美味しいのです。無難にタンドリーチキンも良いですし、絶品ラムチョップもおすすめなのですが、この日いただいたのは「釜焼きラフテー」800円。ラフテーとはつまり沖縄の豚の角煮。これをタンドールで焼いたという個性的メニュー。程良い甘味の豚肉が香ばしく焼き上げられており、これまたこちらでしかいただけない味ですね。
こちらのように流行とは関係ない場所にある、楽しくて個性的なお店も少しずつ増えてきています。そういうお店も大事にしていきたいと思っています。
※価格はすべて税抜き