TOKYO HIP BAR Vol.35
英国紳士の気分になれるバーが銀座に誕生。
ジェームズ・ボンドの生みの親であるイギリス人作家のイアン・フレミング。彼がこの物語の構想を練ったのは、行きつけだったイギリスの「デュークスホテル」のバーだったと言われています。あまりに有名なセリフ“Vodka martini. Shaken, not stirred”もバーテンダーとの会話から生まれたそうですが、スタイルのあるバーは、訪れる人にいいインスピレーションを与えてくれるものです。
写真:お店から
紳士のためのそうした知的好奇心を刺激してくれそうなのが、英国ブランド、ダンヒルがこの秋にリニューアルオープンしたアルフレッドダンヒル銀座本店です。リニューアルした銀座本店は、スーツやフォーマルウェアなどのワードローブに加え、バーバーとバーも装いを新たにオープンしました。
写真:お店から
クラシックモダンなバーバーは東京 神田の「THE BARBA TOKYO」とのパートナーシップによるもの。そして2階にカウンターバー、3階にラウンジスペースのある「dunhill bar」が併設されています。マスキュリンでラグジュアリーというダンヒルの世界観で演出されたバーは、本国のクリエイティブディレクターのマーク・ウェストン氏いわく、映画「ブレードランナー」の世界観や、映画「シャイニング」でジャック・ニコルソンがバーテンダーのロイドにバーボンのオン・ザ・ロックを作らせたゴールドルームのバーをイメージしたそう。
写真:お店から
写真:お店から
鏡張りの天井にゴールドを基調とした上質な空間は、どこか秘密クラブのような社交場感があり、それらの映画の世界観とリンクします。
ティーカップに隠された
日本と英国のミックスカクテル
カクテルのテーマは“ジャポニズムとブリティッシュの融合”。日本のジンを使用したマティーニに、生姜や山椒を使用したジンカクテルなどのモダンなオリジナルカクテルや、季節のフルーツを使用してテーラーメイドで作るオリジナルカクテルが揃い、合わせて銀座「六雁」の総料理長、秋山能久氏がプロデュースしたお料理も提供します。
7種類揃うシグネチャーカクテルのなかでも特にイギリスらしさを感じるのは、ティーカップに入ったカクテル「A Cup of Gimlet」。
ジンをベースにしたギムレットに苺とルバーブのコーディアル、ミントとアブサンを合わせた爽やかなシグネチャーカクテルです。禁酒法時代を思わせるティーカップのスタイルですが、ここで飲むと映画『007』さながら、特別任務でお酒を隠して飲んでいるような高揚感があります。
バーカウンターのすぐ隣にはテーラールーム。ダンヒルが誇るビスポークやメイド・トゥ・メジャーの展開もすぐ側に。英国紳士のようにドレスアップをしたい気持ちをくすぐってくれそうです。