〈食べログ3.5以下のうまい店〉

グルメなあの人にお願いして、本当は教えたくない、とっておきの「3.5以下のうまい店」を紹介する本企画。今回は、年間100店以上の焼肉店に通う焼肉作家、YAKINIQこと小関尚紀さんが、新鮮な内臓肉のラインアップに魅せられたという湯島の焼肉店を紹介。
鮮度と丁寧な仕込みが光る絶品ホルモンを堪能

巷では「おいしい店は食べログ3.5以上」なんて噂がまことしやかに流れているようだが、ちょっと待ったー!
食べログ3.5以上の店は全体の3%。つまり97%は3.5以下だ。
食べログでは口コミを独自の方法で集計して採点されるため、口コミ数が少なかったり、新しくオープンしたお店だったりすると「本当はおいしいのに点数は3.5に満たない」ことが十分あり得るのだ。
点数が上がってしまうと予約が取りにくくなることもあるので、むしろ食通こそ「3.5以下のうまい店」に注目し、今のうちにと楽しんでいるらしい。

下町風情が漂う東京・湯島。舌の肥えた大人たちが贔屓にする個人店がひしめくこのエリアにある「ホルモン髙山 湯島本店」は、人気焼肉店に長年勤めた元店長が2022年7月に独立開業した一軒。東京メトロ千代田線、湯島駅4番出口から徒歩30秒という駅近立地で、1軒目はもちろん、2、3軒目でサクッと立ち寄るのにも重宝されている。
店名に掲げるホルモンの鮮度とラインアップに定評があり、それを目当てに訪れるリピーターが年々増えているそう。ちなみに2026年8月時点の食べログの点数は3.36。

小関さん
内臓系のおいしいお店を上野近辺で探していた時、肉フレンズの一人から名店「ホルモンとく」(現在の店名は「焼肉ホルモンがく 水道橋本店」)で修業し、独立開業した人の焼肉店があるとタレコミがあり、訪問したのが最初です。駅近で行きやすいしリピートしたくなるお店です。


入口から縦に細長い店内は、清潔感のあるすっきりとしたシンプルな内装。手前に対面のカウンター席と奥にテーブル席があり、お一人様からグループ連れまで、シーンに合わせて使い勝手のいい印象だ。

小関さん
開業4年が経つ今も店内のきれいさをキープしているお店。駅近でカウンター席があるので一人焼肉にも優しく「あぁ今夜は焼肉食べたい!」と思い立った時にサクッと行きやすい一軒です。
鮮度重視! 肉質を見極めながらその場でオーダーカット

「もったいないけど、妥協はしたくないんですよね」。肉の部位ごとにその特性を見極めながら包丁を入れ、筋張った部分を大胆に削ぎ落としていく店主の髙山さん。
もともとは異業種から飲食の道に入り、気付けば焼肉業界に15年以上。独立前に店長として勤めていたホルモンが売りの焼肉店では、肉の鮮度や仕込みの重要性を学び、切り方や下処理などさまざまな方法を試しながら、肉のうまさを追求してきた。

「ありがたいことに、以前勤めていた店からの常連さんもよく来てくれます。定番のタンやハラミから牛・豚のホルモン系までそろえているので、いろんな肉をゆっくり味わってほしいですね」(髙山さん)

鮮度と質にこだわる肉は、すべてオーダーカットで提供。部位に合わせて見た目の美しさとおいしさを両立する切り方にこだわり、大半の肉メニューは下味をしっかり付けてある。その塩気と風味が絶妙なバランスで、白ご飯もお酒もついつい進んでしまう。

小関さん
ホルモンと店名に名乗るだけあり、内臓肉メニューが豊富な上、スター部位の仕入れも充実。タンとハラミは極み、レバーは上で、カットも工夫されていて形のよいところを新鮮に提供してくれます。ぜひ、内臓系を食べに行ってほしい! 刺し物以外は味付けされていて、部位に合わせてちょうどよい塩梅に。肉好きにもお酒飲みにも喜ばれます。
常連客がマストで注文する「極タン/うす切り8枚」

同店で一番人気の「極タン」は、タンの中で最もやわらかくジューシーなうまみを持つタン芯(タンの根本)を使用。厚切り4枚かうす切り8枚、もしくは厚切り2枚とうす切り4枚のハーフ&ハーフから選んで注文できる。元々は厚切りのみだったが、常連客のリクエストでうす切りを提供したところ人気が高まり、定番になったのだとか。
注文を受けてからタンを1枚ずつ切り出し、肉叩きで軽く叩いて繊維をほぐし、やわらかな食感のよさを引き出す。下味がしっかり付いているので、両面をさっと焼き上げてそのまま頬張ろう。



小関さん
特におすすめしたいのがうす切り。味付けが白飯にマッチするので〆とはいわず最初から注文して、焼き上がりを白飯に巻いていただきましょう。やわらかいタンと絶妙な味付けに感動を覚えます。