ウニとイクラの“パフェ”は食感のハーモニーが楽しい!

写真は夏の仕立てなので、冬季はまた別の料理に変わります

「パフェです」と言って供されるのは……なんと、海ブドウにトウモロコシ豆腐、クリームチーズ、ウニ、イクラを盛り付けた海鮮パフェ! その上に何かの皮みたいなものをトッピング。

自家製のトウモロコシ豆腐がほんのり甘い

これは「白板昆布をオーブンでパリパリに焼いたもの」だそうです。海ブドウとイクラのプチプチ感、トウモロコシ豆腐のもっちり感、クリームチーズのねっとり感、そこにパリパリ食感をアクセントにするためにこんな手間をかけているわけです。私ならウニまで盛り付けたら「これでいいか!」ってなると思います(笑)。

普通より手数の多い握り

握り方にもこだわりがある濱岡さん。「シャリは人肌、ネタは冷たいままだと口の中で違和感が生じてしまう。だから普通より手数を多くして握っています」。昔とは違って魚は鮮度が保たれた状態で届くので、少し温度を上げても劣化の心配はないのだとか。

ノドグロも冬はおいしくなる時期です

魚の仕入れはこれまでの信頼関係を生かして、黒門市場などの決まった魚商さんが良いものを「取っておいてくれる」そうです。サワラは明石の漁師が自分で獲った魚にタグをつけており、この時は“二郎”さんが釣ったもの。また先ほどの宮城県塩釜産のマグロは運よく手に入った珍しい部位「背トロ」です。

「魚屋さんが自分の店のために仕立ててくれた子たちを、付け台という舞台の上でどう輝かせるか。考えるとワクワクします」と目をキラキラさせながら語る濱岡さん。

 

猫田さん

濱岡さん、最初から最後まで魚のことを「この子」と呼んでいて、本当に魚を愛しているんだなーと感心しました!

シンプルな「茶碗蒸し」

出汁を大切にしているお店なので「茶碗蒸し」にも並々ならぬこだわりが。シンプルに見えますが本当にシンプルです(笑)。具のメインは梅。存在感のある食材が続くので、さっぱりとして出汁を引き立てる素朴な和素材を選んだのだとか。

アワビを炊いた時の出汁を合わせた肝ソース、磯の香りが凝縮しています

鮑の肝バター蒸しは、最近よく寿司屋さんで出てくるアレですが、こちらは肝に一工夫。「どうしても色が濁ってしまうので、ホウレンソウを練り込んで鮮やかな色にしています」。しかも肝特有のにおいも和らぎ、苦手な人でも食べられそう!

 

猫田さん

毎回コレが出てくると「シャリ入れてシャリゾットにした方が良いですよ!」と言ってしまいます。余計な口出しすみません(笑)。

具は季節によって変わります!

秋なら土瓶蒸しが登場します。これも土瓶蒸し用に出汁を取ったもので、その日市場で見つけた新鮮な食材を使うそう。日本酒と一緒にちびちびといつまでもやりたいですね。

カウンター7席と、テーブル席(3~4名)があります

本当は他にも、愛知県産鰻の蒲焼きやらカマスやら、海老やら穴子やら、握りもアテもどんどん出てくるのですが、写真では紹介しきれないので割愛……。多くの人が腹パンになって帰ると言います。だろうなあ。

 

猫田さん

濱岡さんの食材の使い方が本当に面白くて「コレとコレ合わせる!?」と毎度ながらビックリします。和だけでなく洋の料理の経験もあるのでアイデアが斬新なんですね。写真は夏~初秋のものですが、他の季節も楽しみ。また、平日6,600円のランチコースもスタートするとのこと。要チェックですね!

そのうち予約困難店になりそうな予感……

食べログマガジンで紹介したお店を動画で配信中!
https://www.instagram.com/tabelog/

※価格は税込。

文:猫田しげる
撮影:東谷幸一