〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!

kiso(東京・麻布十番)

料理一例 写真:お店から

2025年6月、麻布十番駅から徒歩5分ほどの場所に、季節の出汁にこだわった和ビストロ「kiso」がオープンしました。中⽬⿊の人気ビストロ「nou」や、創作モダン和食店「iro」に続く3号店となります。シェフを務めるのは、フレンチ出⾝の永⽥ ⼀理氏。フレンチと和⾷の融合が持ち味で、話してみるととても気さくな人柄です。

樹齢200年の木材を使ったカウンター

新店舗は「港区エリアに、今まで以上に会⾷やデート向けの店を作りたい」という思いから誕生しました。⿇布⼗番には⼈気店が多くありますが、同店はあえてメインエリアから少し離れた、隠れ家的な立地に出店したそう。内装は「外観と内観のギャップ」をテーマに、系列店では使わなかったダークトーンを基調に仕上げられています。中でも印象的なのは、樹齢200年の木材を使った長さ6.7メートルのカウンター。10人がかりで設置したという力作です。各テーブルの天板にも100年以上の歴史がある木材を使用。空間全体に温もりと品格が漂います。

テーブル席 写真:お店から


ロゴや店内の配色にもこだわり、昆布や椎茸、鰹節などの出汁の源をイメージした色味を家具にも取り入れています。客席は22席と、これまでの系列店の中で最大規模。完全個室も完備しており、プライベート感を大事にした食事にも最適です。

料理一例 写真:お店から

おすすめは旬の食材を贅沢に使った「季節を感じるフルコース」16,500円。中⽬⿊の2店舗とは全く異なる構成で、和・フレンチ・中華など多様な技法を用いながら、色々な出汁を活かした料理を提供します。少量多品⽬なので⼥性でもフルコースを選ばれる⽅が多いのだそう。ソムリエによる料理とのペアリングもおすすめで、お酒好きの方には11杯も楽しめる「フルコースペアリング」11,000円を用意しています。

料理一例 写真:お店から

アラカルトメニューも注目で、おつまみから焼き⿂、雲丹、⽑蟹、鮑まで、贅沢な食材を使った料理を気軽に⾷べられるのが魅力です。蓋を開けた瞬間、トリュフやポルチーニの香りが立ちのぼる「⿊トリュフとポルチーニリゾットのお椀」4,000円や、シャキシャキとした素麺カボチャと、雲丹・とうもろこしのまろやかな甘みが絶妙な「とうもろこしと素麺カボチャの冷製雲丹添え」3,600円など魅力的な一皿が揃います。

※アラカルトメニューはすべて2名分の⾦額です。⼈数に合わせて提供されます。

料理一例 写真:お店から

さらに、コースの〆でも味わえる名物「太⼑⿂とズッキーニ燻製バターの⼟鍋ご飯」4,800円などの土鍋ご飯も外せません。旬の食材と、その食材に合う香り高い出汁を使い、炊き立てで提供。⾷べきれなかった分はお⼟産にもできるのがうれしいポイントです。

単なる「高級和食」や「創作料理」とは一線を画す、出汁をテーマにした「kiso」。五感を刺激する季節の料理を味わいに足を運んでみてはいかがでしょう。

食べログレビュアーのコメント

lilly_りりぃ
北寄貝と白瓜冷菜 豆乳とパッションフルーツのソース   出典:lilly_りりぃさん

『この日は、季節を感じるフルコース16500円+ペアリング10000円。
調理や盛り付けの様子が見られるライブ感溢れるカウンター席でいただきました。

季節を感じるフルコース16500円
◾️鯵のなめろうと水茄子ミルフィーユ キャビア 青柚子泡
◾️鮎と茶葉の春巻き 肝ソース
◾️雲丹ととうもろこし そうめんかぼちゃのお浸し 醤油粕
◾️刺身三種(熟成アオリイカ、本鮪、イサキ炙り)
◾️北寄貝と白瓜冷菜 豆乳とパッションフルーツのソース
◾️ポルチーニの揚げリゾット 上湯スープ
◾️フォアグラ 奈良漬け マンゴー
◾️鮎魚女の唐揚げ 葱と大葉ソース 発酵胡瓜
◾️尾崎牛のロースト 西瓜と山椒
◾️太刀魚とアスパラガスの土鍋ご飯
◾️メロンと酒粕のアイス レフォールソース

新店舗なので簡単なメモも残しておきます↓

◾️「鯵のなめろうと水茄子のミルフィーユ仕立て」は、上にキャビアがたっぷり。
エディブルフラワーが可愛い。
青柚子の泡が爽やかで、ねっとりした鯵と水分たっぷりの水茄子が層になっていて、初夏らしい爽やかなスタート。

◾️「鮎と茶葉の春巻き」は、サクッとした春巻きの皮に包まれた鮎と緑茶の香りが見事。
苦みの効いた肝ソースをちょんと付けて食べると、鮎の旨みがぐっと深まります。

◾️「雲丹ととうもろこし そうめんかぼちゃのお浸し」も、目にも美しい一品。
大きい蓮の葉に乗って可愛い。旬のゴールドラッシュのとっても甘いピューレに、濃厚な北海道産雲丹。
雲丹はたっぷり乗っていて贅沢。レモングラスオイルの香りも心地よい。

◾️刺身は三種。
熟成アオリイカは驚くほど甘く、本鮪はピリッと辛味大根が効いていて、たっぷり乗ったいくらの風味がアクセントに。
炙ったイサキは土佐酢のジュレがさっぱりながら炙りでジューシーさも。

◾️「北寄貝と白瓜 冷菜」も印象的。見ただけではホッキ貝とわからず。
火入れした巨大なホッキ貝は旨み抜群で想像以上にめちゃおいしい。
豆乳&パッションフルーツのソースがとても合う。京都の豆乳を使う繊細さも良い。

◾️「ポルチーニの揚げリゾット」は、最高に香りを楽しめる一品。
蓋を開けた瞬間にトリュフやポルチーニの香り。香りだけでお酒飲めます。

◾️「フォアグラ 奈良漬け マンゴー」も見た目が可愛すぎる一品。器も良い。
フォアグラは西京味噌に漬けたものだそう。
マンゴーや奈良漬けの甘みと一緒に食べると、不思議な甘じょっぱさが病みつき。

◾️魚は「鮎魚女 胡瓜 」をアサリの出汁で。
アイナメは火入れもよく、出汁の味もよくこれもお酒ともよく合います。

◾️肉料理は「尾崎牛のロースト」。
月間出荷頭数はわずか30頭程度で、その希少性から「幻」と称されている「尾崎牛」。
肉の旨みと甘みの強さ、舌触りがさすが幻の牛。早い段階で表面を焼き、寝かせてじっくり火入れしていました。

◾️〆の「太刀魚とアスパラガスの土鍋ご飯」は新潟コシヒカリを使い、煮干しの出汁で炊き上げ。
藁で香り付けしたバターが溶け込んで、香ばしくも優しい味わいで最高の〆。
満腹の時はおにぎりにしてくれるのも嬉しい。
大体2人でお茶碗2杯くらい分だったので、1つは食べて1つはおにぎりに。

◾️甘味は「メロンと酒粕のアイス」。
西洋わさび(レフォール)のソースがぴりりと効いて、大人のデザート。
最後まで抜かりなし。

どの皿も驚きと発見に満ちていて、ペアリングも抜群。
nou、iroファンは必訪。kisoが初めての方も、nou、iroにも行ってみたくなるようなお店でした。
接客も丁寧で居心地抜群。ぜひまたお伺いしたいと思います』(lilly_りりぃさん)

鯵のなめろうと水茄子のミルフィーユ仕立て キャビアの塩味を合わせて
鯵のなめろうと水茄子のミルフィーユ仕立て キャビアの塩味を合わせて   写真:お店から

『今回は「季節を感じるフルコース」を注文。
コースの内容を紹介します。

⚪︎水茄子 アジ キャビア(トマト昆布)
味のなめろうと水茄子をミルフィーユ仕立てにした一品。キャビアがたっぷりで超豪華!
青柚のムースやトマト昆布だしが爽やかで暑い日にもすっと食べられる最初の一品。

⚪︎鮎 日本酒 蓼(鮎骨)
あゆと静岡県掛川市の茶殻のパリパリ春巻き。
キウイと蓼を使ったソースが良いアクセント。

⚪︎雲丹 とうもろこし そうめんカボチャ
(カツオ 浅利)
葉の器がとっても綺麗な夏を感じる一品。
初めて食べるシャキシャキ食感のそうめんカボチャと甘味のあるゴールドラッシュのピューレに濃厚なウニの組み合わせ。

⚪︎マグロ アオリイカ イサキ 伊予柑(カツオ)
・マグロ
鰹出汁につけた本鮪にいくら乗せで最高!

・アオリイカ
ねっとり食感の甘いアオリイカはすだちが良いアクセントに。お鮨屋で食べるイカに負けないクオリティでした。

・イサキ
さっぱりした土佐酢ジュレやおくらと合わせた
夏を感じる一品。

⚪︎北寄貝 パッションフルーツ 豆乳(カツオ)
こちらもビジュアルが美しすぎる一品。
ほんのり甘味のある北寄貝に、パッションフルーツと豆乳を使ったさっぱりかつまろやかなソースが合います。

⚪︎ポルチーニ茸 黒トリュフ 黒舞茸(鶏 豚 椎茸)
個人的に一番気に入ったのがこちら!
椎茸出汁を使ったリゾットを凍らした後に揚げ
同じと合わせて食べるリゾットのような一品。
トリュフやポルチーニの香りもたまらない!
トリュフはオーストラリアの方から香りの良い
冬トリュフを仕入れているとのこと!

⚪︎フォアグラ 奈良漬 マンゴー
石?の上に乗った芸術的な一品。
八ツ橋の西京漬けしたフォアグラ・マンゴー
奈良漬が乗っておりました。

⚪︎アイナメ 胡瓜(浅利)
ふっくらと焼き上げられたアイナメ。
緑のソースは大葉とネギのソースでした。

⚪︎尾崎牛 スイカ 山椒(鶏ブイヨン)
年間300しか出荷されない幻の牛と呼ばれている尾崎牛のロースト。仕入れのルートがあるため尾崎牛の中でもランクの高いものを使用しているとのこと。
お肉や油のの旨みや甘みをしっかりと感じます。
グラム数も結構あるので贅沢です!

⚪︎太刀魚 ズッキーニ(煮干し 昆布)
〆は太刀魚とズッキーニと土鍋ご飯。
煮干しと昆布で炊き上げたご飯に藁の香りがするバターをいれたご飯は香りがすごい!
食べきれない分はお土産にしてくれます!

⚪︎メロン 酒粕 西洋山葵
メロンと酒粕を使ったアイスと西洋ワサビ
を合わせてスイーツ。珍しく西洋ワサビが
入っており良いアクセントになります。


ドリンクはワイン・日本酒・梅酒などいろんな種類がありました。料理と合わせてペアリングもあるのでそちらもおすすめです!』(クログルメさん)

※価格はすべて税込

食べログマガジンで紹介したお店を動画で配信中!
https://www.instagram.com/tabelog/

文:佐藤明日香