出世ごはん

デキるビジネスパーソンはこんなお店で食べている! 元銀座のホステス&開運アドバイザーの藤島佑雪が、かつての同伴その他の経験から見極めた「出世する店」を「おいしい理由」とともにご紹介!

No.12 誠実な仕事ぶりはビジネスパーソンのお手本!商店街のうなぎ屋さん

うなぎ処 おお葉

銀座のホステスの生態としましては夜、お客さまとお食事をしてからお店に一緒に入る同伴だけでなく、お昼もご一緒することが、ままありまして。土用の丑の日は、お客さまとうなぎをいただくことが多かったですよね。すでに一の丑、7月20日は終わっちゃいましたが、今年の丑の日は2回あるので一の丑で逃した方は次、二の丑である8月1日に、ぜひともうなぎを召し上がっていただきたいものです。

 

そうでなくとも夏場はうなぎを食べる機会が増えます。いろんな名店に連れて行っていただきましたが「かね本 野田岩」さんほど、忘れがたいお店はありません。

 

まだヘルプだったわたくしにボルドーの5大シャトーのワインをはじめとする熟した銘醸ワインのおいしさを教えてくださった方で、銀座で知り合ったお客さまのなかでも指折りの美食家。日本各地の料亭や海外の有名店など、お気に入りの店に限って食べ歩いていて、非常に高い美意識と見識をおもちでした。そういえば、この方にお相伴させていただいた1920年代のロマネコンティは強烈でしたねぇ。

その方の行きつけが「かね本 野田岩」さんだったのです。店構えは神田駅西口商店街にあって気取らないお店ですが、味はピカイチ。ご主人が江戸時代から続く東麻布「野田岩」五代目の弟さんで、昔は日本橋高島屋の特別食堂にある「野田岩」さんでお仕事をされていて、作家、池波正太郎さんのご贔屓だったという職人さんだったんですよね。それが12年前、ご主人が引退されるということでお弟子さんがお店を引き継ぎ、屋号を変えたのがこちら「うなぎ処 おお葉」さんなのです。

件のお客さまとご一緒するときは、天然もの、それも1人前1kg前後の大きなうなぎを予約して、お腹側の半分を白焼き、尻尾側の半分をお重にしていただいておりましたが、普通にオンメニューされている養殖ものでもハイクオリティ。今のご主人がすばらしい技術を継承されていらっしゃいますから、お味は都内トップクラスではないでしょうか。うなぎはもちろん、ごはんも最高! お重だけでも満足できますが、白焼きも最高なのでぜひ。とろけます! 日本酒に本当によく合いますし、白いごはんとの相性もすばらしいです。

一流のビジネスパーソンには、こういうお店を行きつけにしていただきたいですね。ロケーションや店構え、看板に派手さはなくとも仕事がしっかりしているという。お店選びにはひとそれぞれの個性が反映されますが、こういうお店を選ばれる方は信用できそうな気がしますよね。いつもチャラチャラしている方に「うなぎ処 おお葉」さんが行きつけと言われたら、ちょっと見る目が変わっちゃいますもん。今年の丑の日、こちらでうなぎを食べれば、チャラいという厄が落とせるかもしれませんよ!?