〈これが推し麺!〉

ラーメン、そば、うどん、焼きそば、パスタ、ビーフン、冷麺など、日本人は麺類が大好き! そんな麺類の中から、「これぞ!」というお気に入りの“推し麺”をご紹介。そのこだわりの材料や作り方、深い味わいの秘密に迫る。

今回は休日課長さんがおすすめする、目黒にある「スパゲティ ダン」。たらこスパゲティと言ったらここ!という人も多い人気店だ。

教えてくれる人

休日課長

ベーシスト。1987年2月20日生まれ、埼玉県出身。2011年に東京農工大学大学院を卒業後、2014年までは一般企業に勤めながらバンド活動を展開。現在は「ゲスの極み乙女」「DADARAY」「ichikoro」「礼賛」4つのバンドを中心に活動している。“食”関係の活動も行っており、2020年に著書「ホメられるとまた作りたくなる!妄想ごはん」(マガジンハウス)を出版、2021年に同書が原案本としてドラマ化された。 
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唯一無二のこの塩梅! やさしく、クセになるたらこスパ

休日課長さんの“推し麺”、第2弾!「そば」の次は「スパゲティ」。
中でもこちらの「たらこスパゲティ」は、休日課長さんの好みのど真ん中だとか。
老若男女、多くの人から愛されている「スパゲティ ダン」。休日課長さんのイチオシは?

 

休日課長さん

初めて食べたときはフォークが止まりませんでした。濃くもなく薄くもなく、なんとも絶妙な味付けで、食べ飽きる予感が一切しない。好みど真ん中の素晴らしいたらこスパゲティに出会えた!とうれしかったです。

目黒で48年! 喫茶店のような佇まいが愛らしい

隣駅の恵比寿よりも落ち着きがあり、ご近所の白金よりも親しみやすい空気感が漂う目黒。そんな街で48年間地元の人たちに愛されているのが、1976(昭和51)年創業の「スパゲティ ダン」だ。

東口の路地裏にある店は、緑の軒先テントと赤い看板で昔ながらの喫茶店の雰囲気が漂う

界隈には芸能プロダクションや人気お笑い芸人の事務所などもあり、有名人たちにもファンが多い「ダン」だが、休日課長さんもその味のとりこになった一人である。

店頭には、野球が大好きな店主の数々のコレクションが飾られている
店内も創業時から変わらないクラシカルな雰囲気。例大祭の神輿の写真なども飾られていて、店の地元愛が伝わってくる
 

休日課長さん

仕事で目黒に行った時に「食べログ」で検索していたら、店名と写真に惹かれて。それが初めて行ったきっかけです!

たらこスパはなんと43種類! おすすめは「全部‼︎」

「ダン」といえばたらこスパゲティが店の代名詞。たらことウニ、イカ、キムチ、納豆、梅など、その数なんと43種類もメニューがあり、もはや「たらこスパゲティ専門店」と言っても過言ではないほどの充実ぶりだ(ちなみに、たらこ以外のスパゲティは「ポパイ」や「オリーブ」など6種類)。

メニューの9割は「たらこ」! 

さらには基本メニューにトッピングも可能なため、アレンジは無限大。豊富なバリエーションにワクワクしながら、どれを食べようかと迷う時間も「ダン」を訪れる楽しみの一つになっている。

 

休日課長さん

こちらのお店の特徴の一つが豊富なメニューとトッピングバリエーション。もちろん組み合わせで印象は変わりますが、まあとにかく好きなものをなんでもトッピングしたりしながら、自分好みの組み合わせを探していくのが楽しいです。

「ダン」のスパゲティを作り続ける、2代目店主がパワフル!

キッチンに立つのは、創業者の後を継ぎ店の看板を守る2代目店主の島崎 弘さん。日中は「ダン」の仕込みと営業を回しながら、ランチとディナーの休憩時間を使って自営の工場の仕事をこなすパワフルっぷりに驚かされる。

もとは左官職人だったという初代が調理師免許を取得して、スパゲティ専門店をオープン。「壁の穴」で初代がたらこスパゲティに出会い、「混ぜるだけで手早く作れる!」と忙しいランチタイムの救世主としてメニューに加えたことが、今に至るきっかけだと話す。

いつも元気で朗らかな目黒の名物店主、2代目の島崎 弘さん。定休日は毎週のように野球観戦に出かけているそう