〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。

銀座 しらに田(東京)

2023年5月10日、銀座駅A12出口から徒歩約1分のところにオープンした「銀座 しらに田」は、ミシュランガイド特別版で一つ星を獲得する、福岡・西中洲の日本料理店「しらに田」が手掛ける日本料理店です。

大将の白仁田政信氏は、10年連続でミシュラン一つ星を獲得し「食べログ 日本料理 TOKYO 百名店」にも選出されている銀座の日本料理店「うち山」の内山英仁氏に師事し、弱冠25歳で独立。地元・佐賀市内に「しらに田」を開き、2011年に食の都として名高い福岡市内中心部の西中洲エリアに移転。奇をてらわない本物志向の料理を徹底し、2014・2019年のミシュラン特別版において、2期連続一つ星を獲得しました。現在は「しらに田」と「銀座 しらに田」で陣頭指揮を取るほか、福岡の「焼き鳥とワイン 萬鳥」や「お蕎麦 たぐる」など複数ブランドを抱える飲食店グループを経営しています。

お店の場所は、お世話になった「うち山」の支店「嘉祥 うち山」の跡地。人手不足でやむなく閉店するという話を聞きつけた白仁田氏が「微力ながら恩返しができれば」と、若き日に修業した古巣・銀座での出店を決意しました。
「日本料理店として、とても素晴らしい環境」という内装は以前のお店のまま。清雅な雰囲気が漂う一枚板のカウンターが主役の空間は、凛とした心地よい緊張感と穏やかな寛ぎの時間が流れています。

焼き胡麻豆腐

おすすめ料理は「うち山」の系譜の品とも言える「焼き胡麻豆腐」と締めの名物「鯛茶漬け」。焼き胡麻豆腐は、白胡麻と本葛を丁寧に練り上げ、白子のようにトロリとした食感と風味。カリッと焼き上げた表面のほのかな香ばしさが鼻孔をくすぐります。

鯛茶漬け

鯛茶漬けは、刺し身でも食べられる最上級の九州産・天然真鯛を使用。専用の濃厚ごまだれと和えた切り身を、客ごとに炊き上げる香り高い土鍋ご飯の上にのせ、煎茶をかけていただきます。いずれも「おまかせランチコース」16,500円、「おまかせディナーコース」27,500円に含まれています。
九州の食材を多く扱っているので、時期ごとに旬の味わいとの出会いも楽しめそうです。

東京と福岡を行き来するため、営業日は毎週月曜から水曜までの3日間のみ。「同時期に2つの地域でご縁をいただくお客様との出会いが、両店のパフォーマンスを高める良き刺激となっています」と白仁田氏。

食材選びから調理、盛り付けまで、確かな技術とセンスが光る、目にも美しい料理たち。また、それらを彩る器も自ら窯元に足を運んで収集するなど、料理と常に真摯に向き合う姿は料理人を志した時から変わらず。

白仁田氏が切り盛りする本気の正統派日本料理を、カウンター8席の特別な空間でいただける「銀座 しらに田」。この上ない贅沢なひとときを過ごせる新店といえるでしょう。

※価格はすべて税込、サービス料別

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額等を掲載しております。 営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文:斎藤亜希 写真:お店から