多彩な調理法で提供するタン料理
「うし富味」の代表メニューは「タン」。刺し、昆布締め、焼き、しゃぶしゃぶ、シチューなど、様々な調理法で提供される。永井氏の料理は、日本料理の基本に忠実に、素材そのもののおいしさをシンプルに引き出す「引き算の料理」だが、独創的でもあり、その見た目と味で客に驚きと喜びをもたらしてくれる。
可愛らしい牛の器に盛られたタン刺しは、鹿児島産のタンに細かく包丁が入っており、やわらかい食感を楽しめる。香り高くさっぱりとした味の防風や、塩こんぶ、わさび、すだちなどで好みの味わいに。ロゼ色のタンは、プリッとした歯ごたえの後に、新鮮な牛肉の香りと肉の甘みが溢れてくる。薬味と一緒に食べることで、さらに風味が増し、おいしさをより一層引き立てる。
ダイレクトにおいしさを味わえる「厚切りタン焼き」は、プリッとした歯ごたえも感じられつつ、非常にやわらかい。噛むたびに口の中に肉汁が溢れ、うま味が広がっていく。炭火の香ばしい香りを纏った完璧な火入れ具合の牛タンに、ギュッとレモンを絞れば、爽やかでバランスの良いおいしさを楽しめる。
最後まで丁寧に作られた上質なコース
締めには季節ごとの炊き込みご飯が用意される。また、毎日手打ちするそばもあり、春には針打ちした青梅を蜜で炊いた「青梅蜜煮」など、季節を感じられるデザートが提供される。
コースとともに、一つひとつの料理を引き立てる日本酒やワインなどのペアリングを楽しめる「ドリンクペアリング」(7,000円~)も用意されている。新鮮な旬の食材を使い、季節ごとに趣向を凝らした料理で、贅沢なひと時を過ごせる「うし富味」、人気店になること間違いなしだ。