早くて安くてうまい! 人気のうどん・そばがずらり

かけうどん

サービスで付く花蒲鉾が愛らしい

まずはシンプルな「かけうどん」330円。カツオや昆布などから出汁を取ったつゆに、真っ白な麺が泳ぐ、ザ・定番の商品です。つゆは塩味を利かせ、短時間で食事を済ませても満足度の高い味に調整しているのだとか。もちろんそばも用意してあり、提供までのスピードの速さも自慢です。

坂井屋のがんす天うどん

魚の旨味が凝縮されたがんすは七味がよく合う

丼からはみ出るほどの大きながんすが食べ応え抜群の「坂井屋のがんす天うどん」570円。以前からあったがんす天うどんを、店舗のリニューアルに合わせて改良した一品で、西区草津にある老舗蒲鉾屋「坂井屋」のがんすを主役にしています。

がんすは魚のすり身を油で揚げたもので、おつまみや料理に用いるご当地蒲鉾。坂井屋のがんすは焼きニンニクを練り込んでいるため香ばしく、お酒のアテにもぴったりの味わいです。

三ツ矢そば

つゆに浸してトロトロになった天ぷらも美味

うどんバージョンもある「三ツ矢そば」570円は、天ぷら、肉、きつねをトッピングしたボリューム満点の一品。もともとこちらは、安芸高田の道の駅内にある系列店で提供しているもの。非常に人気のため、逆輸入というかたちで、こちらでも出すようになったのだそう。安芸高田と言えば、武将・毛利元就に所縁のある地。商品名はもちろん、「三本の矢」にちなんで付けられています。

赤うどん

試合観戦前や観戦後に食してみては

目にも鮮やかな赤い麺が特徴の「赤うどん」480円は、カープ応援の意味を込めて作られたメニュー。2012年に登場したうどんで、「赤ヘルをイメージ」という要望で試作を重ね、ピンク色がかった麺から強い赤へと色味を調整し、天然素材の紅麹で色をつけて納得の商品に仕上げたのだそう。カープの勝利を願う、強い気持ちが感じられます。

注文時に気軽に声かけしてみて

いずれのメニューも、ネギ大盛りを無料で頼めるのがうれしいサービス。シャキシャキ爽やかな刻みネギをどっさりと入れてくれるので、ネギ好きの人はお願いしてみてはどうでしょうか。

早さとうまさを支える、選び抜いた素材と日々の工夫

温め時間はわずか10秒程度

おいしさの秘密は、うどん・そばともに、広島の老舗製麺所「升萬食品」に依頼した特注麺を使っていること。茹で時間が短くてもおいしく出せるように工夫した麺は、サッと温める程度でツルリとした喉越しが生まれます。

ジュワッと揚げる「手造りかき揚げ」170円も人気

さらに天ぷら類は早さとうまさが両立できるよう、いつでも揚げられる材料と揚げ油を準備しています。注文が入ってから手早く揚げるため、アツアツでサクサクした歯触り! 出来立ての味をしっかりと楽しめます。

“駅を通じ出合える味”として心に残るローカルフードに

話を聞かせてくれた、広島駅弁当鉄道部の夏目さん

広島駅弁当鉄道部の夏目祐(なつめ ゆう)さんは、駅の立ち食いそば店や駅弁には鉄道ロマンが詰まっていると話します。「立ち食いうどん・そばは移動の合間にお腹を満たす食として、駅弁は旅のお供に楽しむちょっぴり贅沢な弁当として、どちらも多くのファンの心を掴んでいます。駅を通じて出合える味が、皆さんの心にローカルフードとして刻まれていたらうれしいですね」

新幹線を利用する人はコンコース内の「廣島驛辨當(ひろしまえきべんとう)」もぜひ

現在は新型コロナウイルス蔓延の影響を受け、利用者が落ち込んでいる鉄道業界。なんとか盛り上げることができればと、広島駅弁当では4月10日の「駅弁の日」に「全国名物 駅弁食べくらべ」のイベントを開催予定です。各地から選りすぐった24種の駅弁が勢揃いするとあり、全国の鉄道ファンから楽しみにする声が届いているのだそう。

本格的に旅行が楽しめるようになるのはもう少し先かもしれませんが、駅の立ち食いうどん・そば、駅弁で、つかの間の旅気分を味わってみるのもいいかもしれません。

※価格はすべて税込です。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認ください。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

撮影:福角智江
文:浅井ゆかり