景色と調和する美しい盛り付けにも注目! 塩沢さんが教えてくれたスペシャルコースの魅力

赤井シェフのセンスが光る! 季節の房総食材で華やかに彩られた「Antipasto」

「−Antipasto(前菜)−大原漁港直送伊勢海老を使用した前菜」
 

塩沢航さん

房総の海の幸、山の幸を盛り込んだ、名刺代わりの前菜。カラフルな仕立ては、いすみの景色そのもの。

この日は「大原漁港直送伊勢海老のインサラティーナ/大原真ダコとサザエのバットュティーニ、君津産レモンのカンディートソース イタリア産キャビア『リンゴット』」

インサラティーナとはイタリア語で「小さなサラダ」の意味。可愛らしいマイクロリーフやエディブルフラワーは、夷隈川を下った先にある勝浦農園から仕入れたもの。小さな見た目とは打って変わり、どの素材も香りや味をはっきりと主張している。鮮度の高さが際立つ、地産地消ならではの前菜だ。

ちなみにいすみ鉄道外房側の終点、大原にある漁港は全国トップクラスの伊勢海老の産地。そこから届く伊勢海老をはじめ、真ダコやサザエといった新鮮魚介の旨みを巧みに活かしているのも特徴である。

「−Secondo Antipasto(前菜2品目)−自由なスタイルの前菜」
 

塩沢航さん

フォアグラの濃厚で華やかな味わいが、リストランテで食事する喜びを増幅させる。

この日は「フランス産フォアグラのバッテラ、イタリア産うずら豆のクレーマ/勝浦産ラディキオタルティーボ、バルサミコスのリドゥツィオーネ」

ソテーされたフォアグラは絶妙な焼き加減。薄い膜が貼られたかのようにパリッと香ばしい表層と、なかの柔らかな食感の対比がたまらない。煮詰めて風味を凝縮したバルサミコ酢、サルディーニャ島の岩塩など、味付けもシンプルながら上質である。ほろ苦くシャキッとした食感のイタリア野菜、ラディキオタルティーボがアクセントに丁度いい。