希少! 消泡剤を使わない完全無添加豆腐
こちらで使用するのは宮城県のみで生産されている大豆の中の高級品種「ミヤギシロメ」(遺伝子組み換えではない)です。黒いはずの大豆の芽(へそとも呼ぶ)が白く、加熱後のエグ味が抑えられるこの大豆は、甘みが豊か。真っ白で豆の風味が際立ち、豆腐の原料としては最高級と言われています。
特筆すべきは消泡剤を使わないこと。聞きなれない言葉ですが、大豆にはサポニンという成分が入っており、水に溶かすと泡立つ性質を持っています。よって製造過程で大量の泡が発生し、そのままでは泡だらけの豆腐になってしまいます。見た目も良くないし空気に触れる面積が大きいと腐りやすいため、その泡を消すのが消泡剤です。さほど害があるわけではないので当たり前のように使用されていますが、添加物は使わないにこしたことはありません。こちらでは泡立ちを抑える特殊な機械を使用しているので、正真正銘、無添加の豆腐なのです。
消泡剤を使わない伝統的な製法を受け継いだ職人が毎日手作りしているわけですから、おいしいに決まっています。食べてみると、雑味が皆無で育ってきた環境がイメージできるくらい「ミヤギシロメ」本来の味が口の中で広がります。塩も醤油ももちろん合いますが、なぜか何もつけたくなくなるから不思議です。本当においしいものは調味料要らずということですね。
来年1月からは「豆腐白湯」や唐揚げ定食などが提供されるランチがスタートし、今後は朝食や製造室を見学できるセミナーやワークショップも開催する予定だそう。こんな素晴らしい豆腐と豆腐料理がいただけるお店が誕生したことに心から感謝します。