焼うどん発祥の地・小倉

戦後食料難の時代に、焼きそば用の麺が手に入らず、“乾麺”のうどんで代用したのが始まりとされる小倉発祥の「焼うどん」。昔懐かしい定番の味から、多種多様な進化系まで、発祥の地ならではのバラエティーに富んだ焼うどんを、ご堪能あれ!

1. デパート屋上の思い出の味|ビオレ

ソフトクリームやドリンクなどテイクアウトもOK 出典:ゆ~うりんさん

北九州市で創業八十余年になる老舗百貨店の小倉井筒屋。その最上階・9階屋上へと続く通路沿いにあるのが、昭和レトロなお好みスタンド「ビオレ」です。現在はローズガーデンになっている屋上ですが、昔は子ども用のプレイランドがあり、ここで遊んだ楽しい記憶と共に同店の味を思い出す“小倉っ子”も多いのではないでしょうか。

SaltyDog
薄焼き卵に焼きそばをのせてひっくり返した名物「オムチャーメン」650円   出典:SaltyDogさん

コの字形のカウンターと大きな鉄板。メニューは焼きそば、焼うどん、お好み焼きなどの粉ものや、チキンライスやオムライスなど。ライス・ドリンク付のセットや、麺類+お好み焼きのセットもあり、安くてボリューム満点なのが魅力。なかでも“井筒屋名物”と謳われた、焼きそばを卵で包んだ「オムチャーメン」650円は、人気メニューです。

お得なセットメニュー「お好み焼きBセット(ブタ玉半+焼きうどん)」825円 出典:デブちゃん☆さん

そして「焼きうどん」600円は、モチッとした特注麺に、3種をブレンドした甘辛ソースで味付けした香ばしい一皿。その懐かしい味わいを求めて、4世代で通うファンもいるのだとか。昭和56年の創業以来、約半世紀、昔ながらの味を守り続けているお店です。

2. デパ地下の名店|めんテツ

SaltyDog
小腹が空いた時に丁度いいボリュームの「焼きうどん」486円   出典:SaltyDogさん

小倉井筒屋でもう一店舗おすすめしたいのがこちら。昼時や夕方になると周辺で働く人や買い物客で賑わうデパ地下の人気店「めんテツ」。同店も、“小倉っ子”の懐かしい思い出と共にあるお店です。出来立ての焼きうどんや焼きそばのパックがズラリと並ぶ店先。テイクアウトがメインのお店ですが「イートインで」と伝えるとお箸をくれ、出来立てを食べて帰ることも可能です。

SaltyDog
出典:SaltyDogさん

ラードを使うことでこってりと仕上げた「焼きうどん」486円は、麺のコシと甘味・酸味のバランスが取れたソースが味の決め手。昔はアルミホイルに直接包んで販売していたそうで、週末のみ“復刻版”として昔懐かしい包装スタイルで販売しています。

チリペッパ~
昔懐かしい「一銭焼き(ソースorしょうゆ)」540円   出典:チリペッパ~さん

そして同店と言えばハズせないのが、もうひとつの看板メニュー「一銭焼き」540円。水で溶いた小麦粉に、もやしやネギを入れて焼き、ソースや醤油を塗ってくるっと巻いた一品。モチモチの生地とあっさりした味つけで、何個でも食べられてしまう後引くおいしさです。小倉に訪れた際には、焼うどんと共にぜひ味わってほしい一品です。