目次
まるでケーキみたいに多彩な味わいのデニッシュ

「チョコクロ」は新顔ながら、ひっきりなしにオーダーが入る売れっ子。クロワッサンと同じ生地を使い、成形を工夫してよりザクザク感が増すようにしています。味はチョコレートとピスタチオの2種類。

「チョコクロ ピスタチオ」は、しっかり焼き込んだ、こんがり生地に甘酸っぱいフランボワーズソースと、濃厚なピスタチオクリームが層になって詰められています。さらに、上からホワイトチョコレートでコーティングし、ピスタチオをトッピング。多彩な味わいが層になり、まるでケーキのようなパンです。
「シチリア、ブロンテ産というおいしいピスタチオが手に入って。作るしかないなと思って作りました」と田中さんの自信作。ゆくゆくは「チョコクロ」のバリエーションを増やしていくそう。楽しみですね。
まろやかな明太の味わいにうっとり「めんたいフランス」

東京で“おいしい明太フランスランキング”があれば、上位に入ること間違いなしの「めんたいフランス」。ミニサイズのバゲットに、福岡出身の田中さんが厳選した本場博多の明太子をたっぷり使った明太ソースを隅々まで挟んでいます。

ひとくち食べると、パリッと焼き上がったパンからあふれる、明太ソースの豊かな味わいに驚かされます。ふっくらとした甘みがあり、後口にピリッとした辛みがくるソース。その隠し味は、京都の白みそと和がらしを混ぜた、シェフオリジナルの「ミソマヨ」です。みそのナチュラルな甘みが明太子のおいしさを増してくれます。
ワインと相性ぴったり! ラムレーズンオレンジ

ハード系とデニッシュ系をメインにパン作りをしている「テネラ」。ハード系の定番が「ラムレーズンオレンジ」です。
「ワインに使われているカベルネソーヴィニヨンのレーズンを使っています。種があるタイプなんですが、種がナッツのような食感で旨みが濃くておいしいんです」(田中さん)

ズッシリ重みのあるカンパーニュ生地に、ラムとブランデーに漬け込んだレーズンと、ほんのり苦味のある河内晩柑のピール、カリッと香ばしいアーモンドが入っています。薄く切ってクリームチーズなどを塗れば、ワインの友にぴったりです。
主役は旬の野菜! 具だくさんのボリューム満点サンドイッチ

「テネラ」で欠かせないのが、アリスさんが作った惣菜をたっぷりと詰め込んだサンドイッチ。

こちらは「焼き豚と蕪のマリネのバインミー」。ショウガやハチミツなどを合わせたタレに漬け込んで焼いた甘じょっぱい豚肉に、マリネしたカブとニンジンのなますを挟んでいます。
メインはこんがりとした焼き豚と思いきや……。
「主役はカブです。少し塩をするとナシのような甘みが出てくるんですよ」とアリスさん。少し厚めにスライスしたカブは存在感バツグン。しっかりした味付けの肉と一緒に食べると、カブのみずみずしさが口の中をさっぱりさせてくれます。

バインミーの陰の主役が、パクチーとミント、しょうが、カシューナッツなどを合わせた「グリーンチャツネ」。この清涼感のあるソースを片側全面に塗っているので、野菜だけ食べ切ってしまっても、肉を爽やかに楽しめます。
「サンドイッチは大きいので、食べる場所によって、具材のバランスが違うこともあります。どこを食べてもおいしくなるように工夫しました」(アリスさん)
パンと惣菜のハーモニーから生まれる新しいおいしさに注目!

「おいしいものを見つけに行くのが好きなんです。デザイナーとして海外で仕事をしていたときは、あちこち食べ歩いていました。やってみたいこと、作ってみたいものがたくさんあるんですよ」と田中さん。
体に良いものを、そして、何よりもおいしさには妥協しない。田中さんとアリスさん、二人のハーモニーから「テネラ」でしか味わえないおいしさが生まれます。何が生まれてくるのか、ワクワクして目が離せませんね。
※価格はすべて税込。