今年5月蒲田に、6月赤坂に、突如現れたバル横丁。下町の代表格・蒲田、オフィス街の代表格・赤坂、正反対の土地にオープンしたのはなぜなのか? そもそもバル横丁とはなんなのか? バルなのか?横丁なのか? バル横丁の仕掛け人である、株式会社impriseの代表取締役社長・大野博司さんにお話を伺ってきました。

 

横丁とは違う? バル横丁仕掛け人が話す全て

Q. バル横丁ってなんですか?

大野氏「実は、日本にあるバル業態とかではありません。バル横丁の起因は、個人的に僕がスペインが好き(笑)で、ホテルの近くのバルなんかに行くと、朝昼晩、同じおじちゃん達が同じバルにずっと居ます。朝は珈琲、昼はすでにワインを飲み始めていて、夜は夜でつまんでいて、覗いていると『入ってこいよ』って言ってくれるような気軽さがある。日本で朝昼晩、同じ店に同じ人がいることってなかなかないじゃないですか。それだけバルがシチュエーションに合わせて、提供するメニューを変えてるっていうのもあると思うんですけど。地域に根差している文化と、夜になると店から店にハシゴしていく文化、それと日本の横丁文化を掛け合わせてバル横丁です。 横丁の“丁”という字には人が行き交う、出会うという意味があるとのことで、店から店にハシゴをし、そこで人と人とが行き交い、出会っていく、そんな横丁になればと思っております。」

Q. 蒲田、赤坂と間を置かずにオープンされましたね

大野氏「元々、蒲田と赤坂はほぼ同時に進めていました。ビジネス的な戦略でいうと、蒲田はいわゆる下町で、住んでいる方も多くて飲む場所として最適、赤坂は、都内有数の繁華街でビジネス街、この2つがどちらでどう受け入れられるんだろうっていう正反対の場所というところがあり、1つの指標になればなと」

Q. たくさん下町がある中でなぜ蒲田に?

大野氏「2つ理由があるのですが、個人的に蒲田の雰囲気がすごい好きなのがひとつ。もうひとつは、いわゆる完全な下町ではないところです。最近変わってきましたよね。昔ながらの方はもちろん昭和の雰囲気で飲まれているんですが、若い方が非常に増えたような印象を受けました。モダンな居酒屋が増えたりだとか。なんか面白いんじゃないかなと。感覚値ですけどね」

Q. “横丁”の難しいところを教えてください

大野氏「横丁の一番の問題って人間関係だと思っています。これは、どの横丁も同じ。売上に差が出てくるとやっぱり仲悪くなりますし、妬み嫉みとかもでてきますし……。これからは個店の時代だと考えているのですが、店舗が増えれば増えるほど、淘汰されていく。だったら、僻み合うのではなく、横丁を小さな町内会や商店街と見立てて、助け合うことができないかと思って。実はここからバル横丁をスタートしています。そのために、参画していただく店舗さんには、オープン前に12日の研修旅行に行っていただき、飲み明かして親睦を深めてもらっています。私共は不動産会社さんと違いご契約してからがスタートとなり、店舗とは長いお付き合いになりますので、できる限り事前にビジョンを共有し、コミュニティを作っていければと思っております。」

Q. 次なるビジョンは?

大野氏「10月に京都にオープン予定です。観光客の方をターゲットにしていないので、京都っぽい店舗さんは参画していません。京都の食材を使ってもらうところは使ってますけど、和食だけでなく非常にバラエティに富んだ構成になっています。まだ場所は言えないのですが、年内にあと2、3か所出していこうと思っています。」

Q. 第3弾を京都にした理由

大野氏「京都はもう10年以上、イベントだとかキャスティングだとかでうちの横丁や飲食事業以前より関わっている場所だったので、知っている方も多い。少なくとも知っている方がいないと怖いなと思っていて。また単純に京都が好きっていうのもあります(笑)」

Q. 順調なスタートだったんですね

大野氏「そうでもなくて、スタートから現在(7月当時)まで、既に1年以上経っています。京都の方に僕を受け入れていただくまでの時間が……。はっきり言われましたけど『東京から何しにきたんだ』って。京都の方自身も『京都の方は気難しいよ』というくらいなので、苦労はしました。1年間掛けて、ようやくみなさんとも冗談を言える関係になってきた気がしています。ただ、店舗さんと飲みにいくことはしないようにしています。というのも、店舗さんによって温度差が出てしまうとよくないので。出店していただくまでに、2か月間毎週京都へ行ってお話をさせていただいた店舗もあります。いま決めていただいている店舗さんは『なんか面白いんじゃないか』っていう感度が高い方たちばかり。そういった方々の集合体がどうなるか、とても楽しみです。」

 Q. 既存の横丁が抱える問題点とは?

大野氏「安易なリースで初期費用が安価で出店しやすいが、固定費がその分上がって長続きしないということでしょうか。うちは元々飲食でも不動産でもないので、そういったところやサブリースというシステムの見直しをし、出店者の方々にもできる限り長続きして頂けるようなスキームを目指しています。あとは“想い”“コンセプト”を重要視し、説明会などでもそこはできる限りそこに関して時間を割いています。ただ場所貸しをしているのはなく、同じゴールを持ってそこに出店していただける方に参画してもらいたいと思っております。」

 

Q. どんなバル横丁を目指していますか?

大野氏「地元の方に愛される横丁になることです。そのために、必ず案内スタッフが毎日一人店先に立ってバル横丁の前を通る方々に『こんばんは』とお声掛けするようにしています。」

 

Q. バル横丁を開発する際に、工夫した点は?

大野氏「毎日それぞれのストーリーを描けるところです。『お肉からスタートしたけど、野菜もたくさん食べたいよね』とか『今日はギルティフリー!』とか。また、赤坂においては、タバコはiQOSのみ。『匂いが付かない空気のキレイな横丁』を目指しています、なので、iQOSをお持ちじゃない方には貸し出ししています。もちろん無料でタバコも差し上げています。快適なはしご酒、是非一度足を運んでいただきたいです」

 

蒲田・赤坂バル横丁の一部店舗をご紹介!

蒲田バル横丁の公式HPはこちら
赤坂バル横丁の公式HPはこちら