食通が見いだした、今月の新店

新しいお店がどんどん出店し、ますますの盛り上がりを見せる飲食業界。「気になる店が多すぎてどこの店に行ったらわからない!」という人も多いのではないでしょうか。そこで、グルメ情報に精通している方々に、最近訪れた新店に関するアンケートを実施。特に注目している「今月の新店」について教えていただきました。

今回は、食関連の番組を数多く手がける放送作家の塩沢航さんにお答えいただきます。

Q. 直近で行った新店の中で、特におすすめしたいお店を教えてください

A. 「CRAZY BRAVO」です。

カフェモカ男
マルゲリータとシラスカラスミのハーフ&ハーフ   出典:カフェモカ男さん

新店と言いつつ、実はリニューアルオープン。もともと「CRAZY PIZZA SQUARE」として好評を博していましたが、この8月、それまでのカジュアルさを残しつつ、グループのフラッグシップである「Don Bravo」(a.k.a.「国領の奇跡」)に寄せた、コース1本で勝負する店へ、劇的に生まれ変わりました。

敢えてわかりやすくカテゴライズするならば、リストランテほどかしこまらず、かといってトラットリアほど大衆的でもない、両方のいいとこどりをした、ネオイタリアン。恐ろしく手間がかかっているにもかかわらず、6品7,700円は破格。

前はピザ目当てのご近所さんが多い印象でしたが、今後は、女子会やデートの需要が高まりそう。

内観
内観   写真:お店から

Q. そのお店でおすすめしたいメニューを教えてください

A. 「ぶっかけピザ」です

ぶっかけピザ 3種の貝類とナスのマリナーラ
ぶっかけピザ 3種の貝類とナスのマリナーラ   写真:お店から

ミラノでの経験を活かし、クラシックな伝統料理をモダンに再構築、喝采を浴びてきた柴田シェフ。コース1本に絞ったことで、解像度がさらに高くなった印象。たとえば、ラヴィオリは、コースの途中、シェフが自ら手包み。香りも食感も、冷凍保存したものとは比べものになりません。メインは、牛でも鴨でも羊でもなく、豚のソーセージ=コテキーノというサプライズ。ハーブやスパイスを加えることで、懐かしくも洗練された味わいに。

シメのピザは、色々ある中から選べるのですが、はじめての方は、ぜひぶっかけピザを。素焼きにしたピザ生地に、うまみたっぷりのソースを吸わせたそれは、クリスピー至上主義に風穴を開け、ピザの可能性を無限に広げる大発明品。これも「CRAZY PIZZA SQUARE」時代からの看板メニューですが、新たなソースが加わるなど、パワーアップしています。

胃袋に余裕がある方は、追加注文もできるそうなので、パスタもぜひ。

※価格は税込です

教えてくれた人

塩沢 航
小山薫堂事務所「N35」の放送作家。1975年生まれ。師匠・小山薫堂の一番弟子にして、師匠譲りのグルメ作家としておなじみ。主な担当番組は「アナザースカイ」「オモウマい店」「有吉くんの正直さんぽ」など。「パレ・ド・Z」「リモートシェフ」など食にまつわるコンテンツも多数担当している。

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https://www.instagram.com/tabelog/

文:塩沢 航、食べログマガジン編集部