〈New Open News〉
毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。
STEPHANIE（東京・渋谷）
2023年7月、渋谷駅C2出口直結の渋谷ストリーム内1Fにオープンした「STEPHANIE （ステファニー）」は、バリスタ世界チャンピオンの井崎英典氏と起業家である河村征治氏が手がける、コーヒーグラニータと焼き立てカヌレの専門店です。
井崎氏は、父が経営する福岡のコーヒー店「ハニー珈琲」を手伝いながらバリスタとなり、2012年に史上最年少でジャパン・バリスタ・チャンピオンシップにて優勝2連覇を達成後、2014年に世界最高峰のバリスタ競技大会「ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ」にてアジア人初の世界チャンピオンに選ばれました。
コーヒーコンサルタントとして独立後、世界各国で1,000店舗を超える大手F&Bブランドやコーヒーチェーンで商品開発からマーケティングまで一貫したコンサルティングを行うほか、テレビや雑誌、WEBなどメディアにも多数出演。自身のYouTubeチャンネルは累計再生回数150万回、著書「世界一美味しいコーヒーの淹れ方」は累計15万部、今年上梓した最新刊「教養としてのコーヒー」も販売中と、名実ともに日本屈指のバリスタです。
河村氏はフレンチの名店「北島亭」で料理技術を磨いた後、渡仏し料理修業をした経験の持ち主。帰国後はさまざまなフードサービスに携わりつつ、ITとPR会社を立ち上げるなど、多岐に渡り活躍中の人物です。2020年からは海外発信を強化。ロンドンで正統派江戸前寿司店を開業し、米国にも飲食サービスベンチャーを設立。その経験と知識を共有するために、出身地である金沢で食品専門学校の講師も務めています。
お店で提供するのはコーヒーグラニータと各種コーヒー、焼き立てにこだわったカヌレ。イタリア・シチリア島発祥の氷菓・グラニータを、現地の人々が習慣的に食べている姿にインスピレーションを得た井崎氏が考案した2種類のグラニータがいただけます。
ひとつは、南国を思わせるココナッツの妖艶でミルキーな味わいをいかしたココナッツミルクベース。もうひとつは、牛乳・豆乳に続く「第3のミルク」として注目されるオーツミルクのあっさりと柔らかな味わいをいかしたオーツミルクベース。どちらも、コーヒーの軽やかな苦味と酸味、アロマを絶妙なバランスで配合していて、今までにない新感覚のデザートドリンクです。
店内ではグラニータ（スモール490円～）と並んで、井崎氏監修のラテ（450円）やドリップコーヒー、アイスコーヒー（各400円）も用意しました。コーヒー専用のフルオートマシンは、井崎氏自身が豆の粒度などをプログラムしており、世界トップレベルのコーヒーを味わえるのも魅力です。
グラニータやコーヒーのおともに提供するカヌレにも、こだわりがたっぷり詰まっています。出店のきっかけとなったのは、井崎氏と河村氏がアムステルダムに滞在中、現地のカフェを訪れた時のこと。農業国である現地の人々にとってコーヒーと一緒にケーキや焼き菓子を楽しむカフェが憩いの場であり、生活の一部になっていることに感銘を受け「日本でもコーヒーとこだわりのお菓子を提供するお店を作りたい」と思い描いたのが始まり。
その中でも特に魅了されたのが「カヌレ」。焼き立ての黒光りする焼き色と、ガリガリと音を立てて崩れる食感に惹かれ、店舗内で焼き立てのカヌレを作り上げることに決めたそうです。その後も両氏はカフェを巡り、カヌレとドリンクとの相性を追求。二人が特に意識したのは「食感」。コーヒーやグラニータと合わせるには、おいしさだけではなくガリガリとした「食感」が不可欠と考えました。その食感を再現するため、今回オープンした店内にはカヌレ専用オーブンを設置し、いつでも焼き立てを並べています。表面はパリッとしながらも、中は半熟でしっとり柔らかい口溶け。キョロッとしたお目目付きの可愛い見た目とは裏腹に本格的なおいしさが口内に広がります。コーヒーグラニータやコーヒーとも相性抜群のカヌレは単品350円～。また、4種類のカヌレが入って手土産にも最適な「Cannelé-kun “BOX”」1,700円も用意されています。
紫と黒を基調にしたシックな店内のアクセントになっているキャラクター「ステファニーちゃん」と「カヌレくん」は、人気イラストレーターである前田麦さんによるもの。一度見たら忘れられないポップな可愛さです。現在2号店を、誕生のきっかけとなった地、アムステルダムに準備中とのことですが、国内はまだ渋谷だけです。ニュースなお店にいち早く訪れてみるのはいかがでしょうか。
写真：お店から
※価格はすべて税込
