名古屋の「肉」銘店が遂に東京に
名古屋のグルメなら知らない人はいないほど有名な肉の銘店「肉屋 雪月花 NAGOYA」。「名古屋×焼肉」で検索すると一位に掲載される同店は食べログ点数4.42(2019年12月11日時点)、「The Tabelog Award 2019」でBronzeを受賞の名店だ。焼肉ジャンルで一位であるものの、実態は「肉割烹」で、いわゆるセルフで焼く「焼肉」ではない。
そんな「肉屋 雪月花 NAGOYA」が11月に東京・銀座に「肉屋田中 銀座」を出店したというニュースは肉好きの食通達を喜ばせた。
「肉屋田中 銀座」が店を構えるのは数寄屋橋交差点にほど近い商業ビル「GICROS GINZA GEMS」の9階で駅からも近くアクセス良好。店内は16席のカウンターに2名から4名までの個室があり、接待からお忍びのデートまで幅広く利用できそうだ。
提供するのは肉師田中さとる氏と料理人が繰り出す和牛割烹料理。肉は田中氏がこだわりぬいた但馬系長期飼育の神戸牛、特産松阪牛を中心に雌牛のみを使用。
料理はコースで35,000円から(税サ別)と、とても普段使いできる価格ではないが、その内容を知れば誰もが納得するレベルだ。
特に、年末年始、頑張った自分へ年一度のご褒美ディナーとして雰囲気・味共にふさわしい店ではないだろうか。
そんなこの冬の注目店のメニューを一部紹介しよう。
※メニューは日替わりのため、あくまでも撮影時のメニューとなります。
贅を尽くした至高の肉コース
八寸
車海老紹興酒漬け油霜・あんこうの肝 山葵・根三つ葉と芹ナッツ香る白和え・神戸牛白センマイ津軽和え・神戸牛八幡巻・厚焼き玉子
季節を感じる美しい八寸はこれからの食事を期待させるビジュアルと味わい。
間近で盛り付ける様子を見ることができるのもカウンターの醍醐味だ。厳選された器の景色にも注目したい。
お椀
神戸牛出汁 アワビのすり流し
アワビから出た磯の香りに神戸牛の上品な脂の香りがコラボしたW出汁のお椀は贅沢の極み。
造り
神戸牛とクエ 昆布締め キャビア、肝ソース
昆布締めにされたクエは甘みと旨みが凝縮されており、キャビアと共に肝ソースでいただくと夢見心地に。
肉焼物
サガリ炭火焼きフランス産黒トリュフ
サガリを特製のつけダレで漬けにしてから炭火で焼き上げているので、肉の中まで味が染み込んでいる。鼻にぬけるトリュフの香りが贅沢な一品。
寿司
神戸牛棒寿司
むっちりとした神戸牛とご飯の相性は抜群。このタイミングで炭水化物を投入すると腹が落ち着くので、さらに食欲が湧いてくる気がする。鯖寿司のように昆布が載っており、木の芽の香りが上品で、誰もが大好きな一皿に違いない。
お口直し
酢橘冷麺
実は名物とも言えるのがこの酢橘冷麺。牛からじっくりとったダシは、まるで果物か砂糖が入っているかのように甘みがある。キンキンに冷えたスープをすすれば、酢橘の酸味で口の中が爽やかにリセットされる。
スペシャリテ
最優秀賞神戸牛ステーキ 季節の鬼おろし添え
そしてお楽しみのメインが美しい断面の神戸牛ステーキ。この日は希少部位のシャトーブリアンで提供された。かなり大きめな塊だが歯で嚙み切れるほど柔らかい。
食べている間も脂っぽさは感じられず、個人的には翌日の胃もたれも無かった。
食事
神戸牛と松葉蟹出汁炊き込み 黄身漬け、味噌汁、牛時雨煮、ちりめん山椒
食事のラストを飾るのは神戸牛と松葉蟹の出汁で炊き上げたご飯。そのままでも蟹の風味が贅沢な一杯だが、漬けにした黄身を載せることでさらにパワーアップする。もしお腹に余裕があれば、おかわりして牛時雨煮やちりめん山椒でも楽しめる。
食後にはお茶とメロンが供され、今年一番贅沢な肉の舞台は幕を閉じた。