【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#68】「カレー屋 ドリトル」
地方で美味しいもの探しの際に食べログを利用する場合、点数だけで判断してはいけないと普段から考えています。もちろん地方に限らずそうなのですが、基本的には自分と味覚や感覚の近いレビュアーを探し、その人の意見を参考にするのが最もハズレが少ないでしょう。ただそれが地方店となると、レビュアーの数が少ないこともあって、なかなか正しく点数に反映されにくいと感じています。
その場合どうすれば良いかというと、高評価レビューと低評価レビュー、どちらも読むのです。食の好みは人それぞれですから、万人が美味しいというものはありえません。「自分はこれダメだった」という人のその理由を読めば、逆に「自分はそれ好きだな」と気づいたりすることもありますから。そもそもレビュー数が少ない場合は、これはもう食べてみて自分でレビューを書いてしまいましょう。それが食べログの楽しさであり、信頼度向上につながると僕は考えています。
今回ご紹介するお店は、東武鉄道宇都宮線・東武宇都宮駅近くにある「カレー屋 ドリトル」。2019年7月現在、食べログの点数は約3.2ということで決して高いわけではないのですが、実質はもっと高評価されてしかるべきお店だと思います。
店内はカフェ風。カウンター席とテーブル席、ピンク色のカーテンがリゾート的雰囲気も感じさせて居心地が良いです。「カレーは飯だ」というマスターの信念のもとに作られたオリジナルのカレーは、おいしいご飯をおいしく食べるためのカレーを目指しているとのこと。そのため、ご飯に合うように味噌や醤油、ナンプラーといったアジアの発酵調味料を使用し、だしにもスパイスにもこだわった逸品。
僕がいただいたのは、「ベジカレー(ミニ)」620円に「チキンカツ」200円をトッピング。僕は普段からご飯少な目で頼むことが多いのですが、ミニサイズでもご飯は180gということだったので個人的にちょうど良い量ですし、値段が少し安くなるのも嬉しいです。
まず最初にチキンスープが出てくるのですが、雑味の無い奥行きのあるおいしさで、その後のカレーの期待感を膨らませます。ベジカレーはサブジ(インド料理の野菜スパイス炒め煮)を中心とした7種の色とりどりの野菜がのり、見た目的にも健康的にも良い一皿です。
これに肉っ気も欲しかったのでチキンカツをトッピングしたのですが、切れ目が入っていません。提供の際に「カツは柔らかいのでスプーンで切って召し上がってください」と。
試しにスプーンで切ってみると、確かに簡単に切れます。このカツをスプーンで切るという行為の持つ、ある種のエンタメ感がこのカレーの美味しさを引き上げます。
フワっと、そしてサクっとした衣に柔らかく薄目にカットされたチキン。野菜の食感と味の変化、カレーの奥深さと程良いスパイス感、そして何よりこちらの主役ともいえるご飯の美味しさ。これらがそれぞれの味を高め合い、食べて行く程においしさが上がるタイプのカレーです。ファーストインパクトよりも、食べ終わった後の方が満足度が高いタイプ。
卓上に置かれたスパイスやソースも良い仕事をしてくれて、途中からスパイスを追加して食べるとさらにおいしさのレベルが上がりました。
うーん、やっぱり凄い。このレベルのカレー、東京でもなかなか出会えません。特にこのベジカレーにチキンカツトッピングという組み合わせが大成功だったなと思います。しかもめちゃめちゃ安いですから恐れ入ります。これだけ美味しいのであれば他のカレーや料理にも期待が膨らみますね。夜はスパイスおつまみもあり、飲み屋営業しているそうです。
東京在住の僕としてはなかなか気軽に行けない場所ではありますが、またいつかきっと再訪したいと思える素敵なお店でした。近隣在住の方、こんな素敵な隠れた名店が近くにあるのですから、行かねば損ですよ!
※価格はすべて税込