伝統的な味から進化系まで、各店の個性が出た麻婆豆腐はこんなに面白い!

昨年からの“麻辣ブーム”到来で、本格的な麻婆豆腐の美味しさに開眼した人も多いのでは? 誰もが知る定番料理ながら、お店ごとにかなり個性豊かなのも麻婆豆腐の特徴。4月20日・21日に新宿中央公園で開催される「四川フェス」では、本場・四川の味から進化系まで麻婆豆腐がずらりと登場します。

 

実行委員長の麻辣連盟総裁・中川正道さんに、「四川フェス」で食べられる麻婆豆腐を紹介してもらいました。一部店舗は20日と21日で入れ替えがあるので、出店スケジュールは公式サイトで確認を!

1. 四川の味を日本に広めた“麻婆豆腐の黒船”

陳麻婆豆腐「陳麻婆豆腐」(税込700円)

 

創業は1862年、麻婆豆腐発祥の店といわれる「陳麻婆豆腐」。「日本で最初に開店したのは2000年でしたが、それまで日本で主流だった甘い広東系の麻婆豆腐から、四川風の本格的な味を日本で流行らせた立役者。本家本元の味はぜひ押さえておいてほしいですね」(中川さん)

2. “進化系”ながら「四川フェス」2年連続売上ナンバーワンの実力!

陳家私菜「元祖頂天麻婆豆腐」(税込500円)

 

都内中心地に7店舗を構える本格四川料理店「陳家私菜」。ここの「元祖頂天石焼麻婆豆腐」はこのフェスで2年連続売上ナンバー1を誇り、去年もダントツの売上だったとか。「ここの麻婆豆腐は伝統的なものとはちょっと違い、少し変わった香りがする辣油と、SNS映えするユニークなビジュアルが特徴。僕は“進化系”と言ってますが、アップデートされた麻婆豆腐という感じで面白いですよ」(中川さん)

3. “ローカルに近い味”を楽しみたいならココ!

四川料理 天府舫「麻婆豆腐」(税込500円)

 

パンダの故郷・四川省都江堰出身のオーナーと、成都市の5つ星ホテルで腕を振るった何(カ)シェフによる現地系四川料理店。「僕が四川省に留学していた時、現地で食べていた味にすごく近く、個人的にも大好きな店。ここの麻婆豆腐は“四川の街場の味”を楽しめますよ」(中川さん)

4. 成都の有名ホテルで培った、折り紙付きの実力派

香辣妹子「麻婆豆腐」(税込500円)

 

四川省成都市の有名ホテルで親子三代培った、四川そのままの味わいを提供するお店。「四川料理と名乗っていても四川省出身でない料理人が作っていることが多い中、こちらは四川省出身者がしっかりと作っていて、『天府舫』同様ローカルの味。オーナーさんがすごくいい人で、温かい雰囲気が魅力です」(中川さん)

5. パンチの効いた“重慶式麻婆豆腐”を楽しもう

在日中国厨師精英協会 特級厨師「麻婆豆腐」(税込500円)

 

「特級厨師」とは、中国料理調理師の最高位。こちらは在日中国人シェフを中心に構成される組織「在日中国厨師精英協会」から、重慶出身の特級厨師が腕を振るいます。「四川料理には“成都”と“重慶”という二大巨頭があり、重慶式のほうがパンチが効いて辛く、成都の方がもう少しまろやかという特徴があります。重慶式の代表的な味が楽しめますよ」(中川さん)

6. “四川料理”伝統の味を守る、成都式の麻婆豆腐

成都美食文化促進会「麻婆豆腐」(税込700円)

 

上が重慶式なら、こちらは成都式の麻婆豆腐。提供してくれる「成都美食文化促進会」は四川省成都で2011年に設立された、四川料理人や飲食店経営者で構成される公的な協会。「僕たちや料理人が情報を聞いて食べに行くような有名店は、基本的に成都に多いんです。こちらでは成都の伝統的な麻婆豆腐を食べられるので、ぜひ重慶式と食べ比べてみてください」(中川さん)

7. 凄腕特級厨師が作り出す、本格麻婆豆腐

四川料理 華美「成都麻婆豆腐」(税込500円)

 

「華美」は四川省成都のホテルで料理主任・料理長を歴任ののち、1999年の「中国料理コンクール」で当時四川人最年少記録を打ち立て優勝、最高峰の料理人に与えられる称号「特級厨師」や、四川省認定「川菜烹飪名師」といった輝かしい経歴を持つ楊聡シェフの店。「今回の四川フェスの決起集会でも使わせてもらったお店です。こちらも成都式の麻婆豆腐、楊さんの“本気の四川料理”は美味しいですよ!」(中川さん)

ほかにもお楽しみ要素がたくさん!

ちなみに。「麻婆豆腐や辛い料理は白いご飯と合わせたい」とお思いの方も多数いるはず。今年はその要望に応え、白いご飯を販売! しかもただの白米ではなく、インド料理などでよく使われる香りがするお米と、コシヒカリをかけあわせた「プリンセスかおり」という品種。四川料理との相性も抜群とのことで、これはぜひ麻婆豆腐と合わせて食べたいところです。

 

今年は動画投稿サイト「TikTok」とのコラボ企画を開催。四川フェス当日にハッシュタグをつけて投稿すると、先着700名様に重慶行きチケットや麻婆豆腐の素など、“しびれる調味料”があたる抽選ガラポンができるとか。

 

また、ステージイベントも充実。『孤独のグルメ』の原作者・久住昌之氏を中心とした「THE SCREEN TONES」をはじめ、さまざまなショーが予定されています。料理を食べながら、こちらも楽しめそうですよ。

 

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四川フェスの詳細はこちら>>

https://meiweisichuan.jp/sisen-fes2019

 

※料理画像はイメージです。当日の盛り付けとは異なります。

 

取材・文/川口有紀