〈噂の新店〉
「あの今屋が大阪に来た!」とSNSでも話題沸騰中の「今屋のハンバーガー大阪1号店」。ご存じですよね、福岡の公園で80歳超えの店主が作る名物で「ハンバーガーなのにホットドッグみたいなやつ」です。弟子の店は全国に数店ありますが、大阪には初出店なのです。
“宇宙人”直伝のレシピそのままに
そもそも「今屋のハンバーガー」は、コッペパンに鉄板で焼いたハンバーグやソーセージ、卵焼きを挟む独自のスタイルが特徴です。福岡・西公園の中の小屋で営業している店舗は、全国から訪れるファンで連日大行列。創業したのは、「宇宙人」の愛称で親しまれる今崎勝美さん。全国のハンバーガーランキングで上位に選ばれたこともある伝説的な人物で、現役で今もハンバーガーを焼き続けています。


そんな今屋の味に惚れ込んだ夫婦が「大阪でも広めたい」と2026年5月19日に日本橋にオープンしたのが「今屋のハンバーガー大阪1号店」。店主は若いご夫婦。3年ほど前に福岡へ旅行した際に「今屋」の虜になり、2週間ほど修業したのち、今崎さんのお墨付きを得て暖簾分けを許されました。

もちろん、作り方は師匠の技を踏襲。ハンバーグの挽き肉は、信頼する精肉店に依頼し、毎朝挽きたてを仕入れています。和牛を加えた合い挽き肉を使用するため、肉そのものの香りとジューシー感は格別。本店と同じように鉄板で1枚を半分に切りながら断面もしっかり焼き、肉汁を閉じ込めます。

ソーセージやフランクフルトは今崎さんが使うものと同じメーカーの商品を取り寄せ、フランクフルトの表面に蛇腹のように切り目を入れることも忘れません。さらに、切れ込みを入れたコッペパンにはニンニクをしっかり利かせ挽き肉と一緒に炒めたキャベツを敷き詰め、パンチのある味を重ねます。

味の決め手となるソースも本店のレシピのまま。ケチャップ、ソース、企業秘密の隠し味などを配合し、1時間煮込んで3日間も寝かせて仕上げるそうです。甘みとコクがありながら、重すぎず、肉やパンの味を邪魔しないベストなバランスがお見事。この酸味と甘みがまとまった味わいが「今屋の味」だなと感じさせます。

「具よりもパンに苦労しました」

今屋のハンバーガーに欠かせないのがパンです。「最も苦労したのがパンでした。なかなかコレという味に決まらなくて、開店を遅らせたぐらい」とのこと。とにかく大きく、具材を支えられるしっかり食感でありながら、甘さは控えめに。何社ものベーカリーやメーカーに相談し、最終的に摂津市の工場と共同開発する形で理想のパンを完成させました。

今屋では最初にパンを焼き、具を挟んだ後にもう一度焼くので、2度焼きして「サクッ、ふわっ」を実現させる食感に仕上げなければいけません。試作を10回以上重ね、納得できる仕上がりになったパンは、この店ならではの理想形。今屋のハンバーガーは、師匠の味を受け継ぎつつ、それぞれの店でオリジナリティを出しているのです。
人気のハンバーガーを実食してみた

実際にハンバーガーを食べてみましょう。猫田的に好きなのが「フランクエッグチーズ」で、蛇腹フランクにしっかり焼き目が付き、香ばしいことこの上なし。玉子焼きのほくほく感、チーズのとろ~り感が相まって、口の中が幸せな味でいっぱいになります。


猫田しげる
キャベツのニンニクがしっかり利いているのがポイント。もしかして大阪店は、ニンニク強めかな?という気もします。場所柄?
ドリンクやコールスローとのセットメニューがあるのもうれしい。ハンバーガーは好きなものから選べるというから、貧乏性の私としては高いハンバーガーをチョイスしてしまいます。
大阪店だけのセットメニューをお見逃しなく

人気ナンバーワンは「ミックスエッグ」。全人類が好きな一品ではないでしょうか。ハンバーガーにソーセージ、玉子焼きがサンドされた贅沢な一品。ずっしり重量がありますが、具材が増えるほどパンの重要性がよくわかります。これだけ挟んでもパンが崩れたり水分が染み出てきたりせず、最後まで具材をしっかり受け止めています。その設計こそが「今屋」のパンの真骨頂なのでしょう。

猫田しげる
玉子焼きはパンに挟みやすいよう、あえて黄身をつぶして焼いているとか。

実は師匠の今崎さん、弟子たちのことを大変気にかけていて、この店にも「パンちゃんと焼けとるか~」「忙しすぎて体壊してないか~」と頻繁に電話がかかってくるそう。全国の弟子たちは、単にレシピだけでなく、今崎さん自身の愛情ごと受け継いで、食べる人たちに届けるのだと気づかされます。


土日は行列必至ですが、平日は午後ならあまり待たずに入れることもあるそう。なんと最近、インスタで事前予約もスタートしたので、絶対食べたい人は要チェックですよ!



