〈New Open News〉
毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。
SAMAA_(東京・三軒茶屋)
食・空間・カルチャーを融合させた体験型のコーヒーブランド、その初店舗として2025年10月1日、三軒茶屋に「SAMAA_(サマア)」がオープン。「BLUE BOTTLE COFFEE(ブルーボトルコーヒー)」で10年以上経験を積んだ村上雄一氏が代表を務めています。

ブランドコンセプトはデリシャスネス、サステナビリティ、デザインの三位一体で、コーヒーの“フォースウェーブ(第四の波)”を牽引すること。コーヒーは、元「ブルーボトルコーヒー」トレーナーで、抽出家の藤岡響氏が監修を務めています。

特徴は、石臼やイブリックを使った伝統的抽出と、超音波ミキサーや減圧蒸留といった科学的抽出を融合し、多様な技術で豆の持ち味を引き出していること。

看板メニューの「スーパーミルクブリュー」は、従来であれば10時間以上かかるミルクブリューを、超音波ミキサーを使い1分で抽出可能にしています。コーヒー豆は石臼でグラインドすることで、あえて粒のサイズをバラバラにし、シナモンなどのスパイスを合わせて抽出することで、シルキーな口当たりのコーヒー版チャイのような新たな味わいを生み出しています。

また、気候変動でコーヒーの産地に変化が見られる昨今の状況を鑑み、低地で栽培可能、病害虫にも強く収穫量も多いロブスタを20%ブレンドしたオリジナルブレンド「NEW HORIZON(深煎り)」を取り入れるなど、未来を考えたコーヒー豆のセレクトも光ります。
このほか、CBO・ファウンダーであるエドガー・ホンゴー氏の出身地である、インドネシアの文化も取り入れられています。ターメリック、タマリンド、生姜、レモングラス、ガランガル(生姜科の植物の地下茎)などの8種の食材を配合したインドネシアの伝統飲料「ジャムウ」770円も、現代的にアップデートしショットで提供されています。

店頭に並ぶ「ベーグル」は、池ノ上「étéco bread(エテコ・ブレッド)」の梶原裕氏が監修。全粒粉「農林61号」を選定、配合し、ライ麦粉とサワー種を使って約18時間発酵させることで、うまみと風味が強く、みっちりとした食感のベーグルになっています。

このほか、自然酵母・無農薬ぶどうによる、土地の個性が感じられるナチュラルワインも多数ラインアップ。ちなみにワンちゃん連れの利用もOK。おいしさ・文化性・社会性のすべてを重視し、“飲む体験そのもの”を再設計する次世代のコーヒームーブメントが、ここから巻き起こりそうです。
※価格はすべて税込


