〈New Open News〉

毎日、たくさんの新しいお店が登録されている「食べログ」。そんな「食べログ」のデータベースの中でも、オープン早々、高い評価の口コミがあったり、多くの「保存」をされたりしている『注目のお店』を食いしん坊ライターが紹介します。早くもお店に訪問した食べログレビュアーのコメントも掲載!

洋食レストラン marronnier(東京・白金高輪)

懐かしさを感じる洋食

2025年6月、白金高輪駅から徒歩10分ほどの場所に心温まる洋食とワインを楽しめる「洋食レストラン marronnier」がオープンしました。オーナーシェフの阿久津正輝氏は、栃木県出身。幼い頃に見たテレビドラマ「ランチの女王」に心を動かされ、料理人の道を志したそう。宇都宮短期大学附属高等学校調理科を卒業後、浅草にある洋食の名店「レストラン大宮」や、自由が丘で愛されていたフレンチレストラン「プティマルシェ」、さらには「食べログ フレンチ TOKYO 百名店」にも選出された広尾の創作フレンチ「コントワール ミサゴ」などで研鑽を積みました。洋食からクラシックフレンチ、創作フレンチに至るまで幅広い技術を身に付け、17年間にわたる料理人としてのキャリアを経て、35歳の節目に独立。これまでの経験を活かし、高いレベルでの提供を心がけています。

オーナーシェフの阿久津正輝氏

阿久津氏は「レストランは単なる食事の場ではなく、長く通ってくださるお客様とともに育ち、地域や地元の方とともにコミュニティを作っていく場所」と実感したこれまでの経験を通じ、夢だった創業を決意したとのこと。

「ゆっくりと心穏やかに食事を楽しむ機会が少なくなっている今だからこそ、家族や友人とともに気取らずリラックスして楽しくおいしい食事を味わっていただきたい。そして、食事を通して日本の豊かな食文化や、四季折々の食材の魅力を感じてほしい」という強い思いがあるそうです。

カジュアルながらも本格派の洋食を楽しめます

店舗があるのは、落ち着いた雰囲気が漂う白金エリア。家族連れから単身者までバランス良く暮らすこの地域には、食への関心やこだわりをしっかりと持った方々が多く住んでいるという印象を受けたそう。一方で、このエリアには飲食店はまだそれほど多くなく、昔ながらの地元密着型の店や、隠れ家的な高級店が点在するという独特のバランスの良さと、ワインやお酒も気軽に楽しめる、カジュアルながらも本格派という雰囲気を求めて通ってくださるお客様がいるのではと考えたのだとか。

大谷石を使用した優しい空間

店内には、シェフの故郷・栃木県宇都宮の特産である大谷石(おおやいし)を使用。柔らかなグレーの風合いと自然な凹凸が、空間にやさしさと温もりを添えています。その素朴な質感は、何気ない日常のひとときを、少しだけ特別なものに変えてくれます。客席はカウンター6席とテーブル12席を用意。臨場感のあるカウンター席は、おひとりさまやカジュアルなデートに最適です。目の前で1皿ずつ仕上がっていくライブ感やシェフとの会話、そして料理とワインが織りなす時間は、ただの「食事」以上の豊かさを感じさせてくれます。居心地がよく、再訪する方も多いのだそう。

店内奥にはプライベート感を大事にした個室があります

また、店内奥の席はドアを閉めれば個室に。開閉自由な扉付きで、家族での食事や記念日、気心の知れた友人との集まりなど、少しにぎやかな場面でも気兼ねなく過ごせる設計になっています。落ち着きの中にほどよい華やかさを感じ、特別なひとときを過ごせます。

磨宝卵のオムライス〜デミグラスソース

看板メニューは「磨宝卵のオムライス〜デミグラスソース」2,420円。栃木県産のブランド卵「磨宝卵」を贅沢に使い、その濃厚な旨みとコクを味わえる一皿です。「磨宝卵」は濃い黄身の甘み、プリッとした弾力のある白身が特徴で、加熱しても香りが立ち口の中でとろけるような上質な味わい。一見シンプルなオムライスですが、チキンライスとの一体感、卵の火入れ、ソースとのバランスなど、細部まで作りこまれた逸品です「レストラン大宮」での経験を基に、洋食の王道へのリスペクトと、フレンチのエッセンスを加えたmarronnier流オムライスは、どこか懐かしくも新しい味わいとなっています。

ソースはクラシックなデミグラスをベースにしつつも、重くなりすぎず赤ワインとの相性を考慮した仕上がり。軽やかな苦みやコクが、ワインとのマリアージュを引き立て、食事としてもワインのお供としても楽しめます。

栃木県産有機野菜のサラダ

「栃木県産有機野菜のサラダ」2,200円には栃木県産の新鮮なオーガニック野菜をふんだんに使用。季節ごとに内容が変わり、旬を感じられるのも魅力のひとつです。それぞれの野菜が、主役になれるほどの力強さを持ち、噛むたびに素材の力を感じます。ドレッシングは季節の野菜に合わせて手作りしていて、オリーブオイルやビネガーも厳選し、野菜本来の風味を引き立てる同店自慢の一品です。

蟹クリームコロッケ〜ワタリガニのソース

「蟹クリームコロッケ〜ワタリガニのソース」3,630円は、濃厚な旨みが凝縮した贅沢な一皿。中に詰めたベシャメルソースにはぎっしりと蟹の身が詰まり、豊かな旨みと深いコクが広がります。衣は薄く軽やかに仕上げた後、さらにオーブンで焼きあげることで、外はサクッと中はとろりとした食感です。ソースにはワタリガニをふんだんに使用。甲殻の香りと甘さがふわっと広がる、フレンチの技法を活かした濃厚で奥行きのある味わいです。

パスタも人気です

ランチタイムにはサラダ、スープまたはデザート、食後のコーヒーまたは紅茶が付くセットメニューを用意。「本日のパスタ」1,980円や「磨宝卵のオムライス」2,420円、「本日のお肉」(自家製パンまたはライス付き)3,300円などから選べます。

同店は「心温まる洋食をワインと共に、一杯からでもお気軽にどうぞ」がコンセプト。家族の団らんや仕事帰りのひとり時間、記念日のディナーなどで記憶に残る料理と時間を提供したいという思いが、料理・空間・サービスすべてに込められています。さまざまなシーンで利用できそうな「洋食レストラン marronnier」。本格的な洋食を楽しみに足を運んでみてはいかがでしょう。

食べログレビュアーのコメント

磨宝卵のオムライス

『ランチの看板メニューでもあるオムライス!

阿久津シェフの地元でもある栃木県のブランド卵「磨宝卵」使ったオムライスは玉子は濃厚でふんわり、中のチキンライスはしっとり&パラパラ、鶏肉や玉ねぎなどの食感も相まり素晴らしい完成度!

そして何より上にかけられたデミグラスソース!

このデミグラスソースが甘味や苦味、コクなど感じられ大変好みな味わいでした!

またランチ全品にはサラダ+スープorデザート+ドリンクがついており満足度の高い内容に!

セットのサラダは栃木県産の有機野菜に自家製のトマトドレッシングをあわせたもので素材一つ一つの良さをしっかり感じられます。

今回チョイスしたデザートでは同じく磨宝卵のプリンが提供されましたかま弾力や風味、共に抜群!

総じて大満足なランチとなりました!』(yoshimurakeiさん)

カニクリームコロッケ

『白金に素敵な洋食屋ができた。
栃木出身で都内のフレンチや洋食屋で腕を磨いたシェフがついに独立を果たした。天現寺からすこし、北里研究所の真横、新しくできた建物の2階にあるmarronnierさんに。カウンター数席とテーブル、奥に半個室と色々な用途で使えそう。
栃木の食材を使いつつ、フレンチベースの仕事の丁寧さ、ホテルライクな洋食が気軽に食べられる。アラカルトはどれも気になるものばかりであった。
コンソメスープは下にフランがあり、塩分がしっかりきいて淡麗さが残る、白ワインを合わせたくなるような味わい。カニクリームコロッケは衣は色づきすぎない程度、ただカラッと揚げられており、ビスクのニュアンスがあるソースと合わせると抜群』(yuzutaro1992さん)

※価格は税込、ディナー営業のみサービス料別。

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https://www.instagram.com/tabelog/

写真:お店から
文:佐藤明日香