月ごとにメニューが変わるコースの一部をご紹介!

料理はコース1本で、12,000円前後。月ごとにメニューを変更している。「とにかく今は教わったことをちゃんとやってみることから始めています」と田原さん。

小皿に盛られた前菜は、甘海老の紹興酒漬、緑なすと新レンコンの米麹漬、アヒルの砂肝の白酒漬など10品。どの品も手が込んでおり、うまく発酵食品などを合わせて酸味やうまみを加味している。

コース最初の前菜。美しい小皿が並ぶ様子は、コースへの期待感をぐんと高める

黄金軍鶏の手羽先を香ばしく高温で揚げた後、調味料とともに蒸しあげ、さらに醤油を煎り付けた。

手羽先に醤油を煎り付けていく
黄金軍鶏の山東省式手羽先 醤油煎り付け。キュウリの山東式漬物、塩水で発酵させた焼きパプリカを添えて

ホタテ貝柱、ホッキ貝、一夜干しにしたミル貝を使った焼売。生の貝と一夜干しにした貝を組み合わせて、うまみを重ね、複雑味を増している。

三種貝のもち米焼売

コース〆の麺。アワビと山芋、豚の胃袋であるガツを、アワビの肝、自家製辣油、上湯で和えた。

アワビと山芋、ガツの和え麺

食材や組み合わせで、オリジナリティーを

『火ノ鳥』で休日に間借り営業を2年続けた中で、使ったことのない食材の組み合わせにもチャレンジしてきたそう。その経験を経て、先月は、赤身がついたクジラのさえずりを蒸しスープにして供し、好評だったという。「これまで学んだことがきっちりできるようになったら、新しい食材や、洋食との組み合わせなど、オリジナリティーをどんどん出していきたいですね」と。また、「中国料理はカップルや同僚、家族など、幅広く使えることが魅力。いろんなシーンで楽しんでほしいですね」とも話してくれた。

食事のお供は、紹興酒やワイン、中国茶が揃う

※価格は税込

撮影:東谷幸一
取材・文:木佐貫久代