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【第4週のカレーとスパイス】麺ラバーも注目。予約の取れないカレー店「Kalpasi」の新業態はなんと、ラーメン店!「麺楽 軽波氏」
カレー好きなら誰もが知る「Kalpasi」。千歳船橋の本店は予約の取れない名店であり、下北沢の姉妹店はカレーのみならずジェラートも大人気で行列の絶えない人気店となっていて、どちらも「食べログ カレー TOKYO 百名店」に選出されています。下北沢店の隣には店名は違うものの、姉妹店として「BhelPuri」というユーラシア料理とナチュラルワインのお店を構え、カレーの世界のみならず飲食業界において存在感を強くしつつあるグループと言えるでしょう。
そんなKalpasiが新たな業態をスタートしました。今回は何とラーメン。店名も「麺楽 軽波氏」と、カルパシを当てた漢字になっているのが楽しいです。
元々こちらはカルパシグループのボスである黒澤さんと、軽波氏の店長須藤さんによるラーメンのポップアップ企画「不死鳥」が人気となり、それが店舗となった形です。須藤さんはカルパシで約3年勤務し、同時期に「らーめんMAIKAGURA」でも掛け持ち勤務をしながら、カレーとラーメンどちらの研鑽も積んだハイブリッドシェフ。
2024年3月15日の開店なのですが、当初は準備中だったカレーが遂にレギュラーメニューに加わったということで満を持して行ってみると、既に開店前からの行列。流石です。
「特製淡麗煮干し鶏醤油」1,250円に「マトンわんたん」200円をトッピング。そして忘れてはならない「ミニカレー飯」400円に「茄子アチャール」150円も加えて注文。ミニカレー飯は基本的に週替わりで、この日はポークキーマでした。
スープはまさに淡麗。透き通って上品でありつつ煮干しと鶏のうまみが重なり、後を引くおいしさ。ストレートの細麺がするすると胃の中に収まっていきます。
チャーシューは低温調理のローストポークとバラチャーシューがのるのですが、このバラチャーシューがカシア(クスノキ科ニッケイ属のスパイス)の甘やかかつ華やかな香りをまとっていることや、薬味的に紫玉ねぎのみじん切りがのるのがカルパシらしさを感じます。
マトンわんたんはクミンやミントの香りで、ネパール料理のモモを思わせるようなテイスト。スパイス好きならマストでトッピングすべきアイテムです。
そしてカレー。ラーメン専門店なので立場的にはサイドメニューですが、カレー専門店に負けないどころか多くに勝ってしまうような、メインを張れるレベルの高さ。カレーの仕込みはカルパシのボス黒澤さんが担当しているとのことで、期待に応えてくれるクオリティ。
これに茄子アチャールがまたたまりません。ポークキーマのうまみとスパイスのパンチある香り、そして茄子のベクトルが違ううまみに酸味が加わって味を引き締め、おいしさのレベルをさらに高めていました。
余ったアチャールオイルをラーメンのスープに混ぜてみると、これまた最高の相性。気づけば完食完飲。普段僕はラーメンのスープをすべて飲むということはまずしないのですが、あまりのおいしさにレンゲが止まらず、無意識のうちにそうなっていました。
黒澤さんによると「基本のスープ4種類はオーソドックスな作りですが、今後は変わり種の限定メニューにも力を入れていきたいです」とのこと。現時点でも最高ですが、ますます楽しみが増えるというわけです。
カレー好きはもちろん、ラーメン好きも要注目の新店ですよ!