絶景レストラン
Vol.4 「ブルーターミナル」

料理×ロケーションのコラボレーションが生み出す最高のひと時。そんな贅沢を味わえるレストランやカフェを紹介する連載「絶景レストラン」の第4回は、まるで海上にいるかのような解放感に浸れる、横浜港大さん橋国際客船ターミナル内の「cafe & dining blue terminal」へ。果てしなく広がる青い海、船の汽笛が、ここではないどこかへと誘ってくれる。時間を忘れて過ごしたいスポットだ。

清々しい海と空に包まれて

海側の壁一面がガラス張りの店内からは、停泊中の船を間近に見ることができる。出港に向けて準備をするスタッフ、乗船する人々、見送る人など、さまざまなドラマが感じられるのも、客船ターミナルならでは。船が汽笛とともに何処かへ旅立っていく瞬間は、ワクワク感だけでなく、時には心のデトックスにもなりそう。空間すべてで、訪れる人それぞれを優しく迎え、包み込んでくれるスポットだ。

ゆっくりと表情を変える横浜港の姿

船が停泊していない時は、海に面した窓から、横浜港、シンボルの横浜マリンタワー、山下公園、赤レンガ倉庫、みなとみらいエリア、ベイブリッジなどが見渡せる。爽快感溢れる朝から、ライトアップされる幻想的な夜まで、さまざまな表情を見せてくれるのも魅力だ。

 

洗練されたナチュラルモダンなインテリアを手がけているのは、世界的に活躍しているデザイナー、井上愛之氏。くつろぎ感を重視した椅子やソファー、落ち着きのある家具が、居心地の良い時間を作り出している。FREE Wi-Fiや電源もあるので、ついつい長居してしまいそう。

海を眺めながら豪快にかぶりつきたい!

「ブルーターミナルバーガー」1480円

 

メインメニューは、4種類あるバーガー。その中の「ブルーターミナルバーガー」は、ハニーマスタードソースを塗った、柔らかな厚切り豚バラ肉2枚を挟んだ一品。 ボリューム満点だが、ピクルスや紫キャベツの千切り、トロッととろけそうな目玉焼きとのバランスが絶妙で、ペロリといただける。バーベキューソースが添えられているので、味の変化も楽しんで。いずれのメニューにも、三浦野菜など地元食材を生かしており、バーガー類のバンズは、横浜市内のベーカリー、ブルー・コーナーのものを使用している。

 

ほかに、合挽きパティに、きんぴらごぼうやもろみ味噌など日本食材をアレンジした「和バーガー」1380円。ビーフパティ2枚にチェダーチーズと椎茸のフリットを重ねた、ハワイアン風の「ダブルチーズバーガー」1480円。肉を使用せずに新鮮な三浦野菜やフムスをサンドした「ベジタブルバーガー」1280円がある。

爽やかな緑で彩られた、スパイシーなキーマカレー

「4種ハーブのエスニックキーマカレー 」1,280円(ランチのみサラダ付)

 

フレッシュなハーブが、こんもりもられたエスニック風味のキーマカレー。混ぜ合わせたハーブによって、いろいろな味を感じられる。数種類のスパイスを使った豊かな香りに加え、ハーブのシャキシャキ感と、カレーに入っているナッツのカリカリ感など、五感が刺激されるのも面白い。サラダと、レモングラスがふんわりと香るピクルス付き。写真はパクチー、ホワイトセロリ、三つ葉、ネギを使用。ハーブは季節によって変更あり。

ピスタチオを贅沢に使った、大人向けブリュレ

(左から)「ラテ」500円、「ピスタチオクレームブリュレ」780円

 

濃厚なピスタチオクリームのブリュレの上に、クラッシュしたピスタチオの実を重ねたブリュレ。かなり甘さを抑えているので、アルコールとの相性もバッチリだ。クセになる味わいなので、ぜひお試しを。

 

ドリンクは、コーヒー、日本茶、ジュース、アルコールまで、オーガニック製品をメインに、トレーサビリティをテーマにセレクト。アルコールには、横浜ビール2種850円、神奈川県海老名市にある酒蔵、泉橋酒造の日本酒「とんぼ」650円も用意。

食後は施設屋上で、横浜港360度パノラマを

「コーヒー」400円

 

施設屋上は、天然芝と、船の甲板をイメージしたウッドデッキ仕上げの公園のようなフリースペース。ぜひ食後に散歩を。バーガーやカレーなど一部フードメニュー、ソフトドリンクとビールはテイクアウトも可能。晴れた日はピクニック気分を味わってみるのもいい。

 

コーヒーは、併設のコーヒースタンドで淹れたてを提供。コーヒーロースター「ONIBUS COFFEE」の厳選された風味豊かな豆を使用し、抽出方法は、エスプレッソ、ハンドリップの2種類から選べる。

広々とした屋上広場は、24時間解放されている公園のようなスポット。建物が海に張り出しているため遮るものがなく、ベイブリッジ、みなとみらいエリアから山下公園までのパノラマビューを堪能できる。海と空をダイレクトに感じることができる。横浜高速鉄道みなとみらい線の「日本大通り駅」より徒歩7分という立地で、この開放感! まめに訪れる、自分だけのパワースポットにもおすすめだ。

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取材・文:神山典子
写真:ミヤジシンゴ