おしゃれフードトレンドを追え! Vol.3

来日デザイナーはB級グルメでおもてなし!

トランプ大統領(&イヴァンカ女史)の来日で、安倍首相のおもてなし術が話題になった今月はじめ。さて、トレンドに敏感なファッション界隈の人たちは、海外からのデザイナーや関係者をどこに連れて行っているのか?

リサーチしたところ、最近は庶民派でB級な接待がウケていることが分かった。

 

ファッション業界でも、もちろん王道路線のおもてなしは依然人気。懐石料理、高級天ぷら、老舗の寿司などはお約束のパターンだ。トランプ大統領も行った「銀座うかい亭」など高級鉄板焼きは誰からも喜ばれるし、元ランバン クリエイティブ・ディレクターのアルベール・エルバスは「築地玉寿司」の貸切出張ディナーをインスタグラムに投稿、表参道の「茶酒金田中(料亭金田中のカジュアル版)」でランチすれば必ずファッション系外国人がいる。

 

しかし、何度目かの来日となると、高級店に行くのも飽きてくるということで、最近やたらとリクエストが多いのが「とんかつとうどん」なのだそう。庶民的な雰囲気の中で、誰もがとっつきやすい味で、気軽にサクッと食べられる。そんなとんかつ&うどんが人気急上昇中だ。カジュアルな夕飯を食べたら、あとは居酒屋に流れるか、オシャレ業界人御用達の会員制スナックでワイワイやるというのが人気コースのようだ。かしこまってないで普段の顔を見せ合おうよ、というのが気分というわけだ。

来日デザイナーたちがとんかつに心躍らせる理由。

大物ファッションデザイナー、クリスチャン・ラクロワのとんかつ好きは有名だし、あのA.P.C.のデザイナー、ジャン・トゥイトゥも「人生最後の晩餐はとんかつ まい泉の黒豚とんかつだ」とインタビューで答えている。とんかつの名店は予約不可のため行列がお約束。お偉方を接待するのは気が引けるが、気心知れたお客さんなら並ぶ時間も楽しんでくれるのだろう。2〜3人の少人数接待におすすめだ。

出典:焼肉姉妹さん

 

とんかつの名店、目黒の「とんき」は1階は寿司屋のようなカウンター形式。目の前で鮮やかにキャベツが千切りされ、軽やかな音をあげて揚げられるとんかつ、料理人たちの鮮やかな立ち回りが舞台を見ているようで、その活気溢れるライブ感が人気だ。2階は大人数で行けるテーブル席や個室もあるので、おもてなしにも使える。

ファッションエリアから少し離れた蒲田の行列店「とんかつ檍」も人気だ。塩で食べる肉汁溢れる柔らか系のジューシーとんかつはオシャレ外国人たちの舌も唸らせる。添えられる豚汁も具沢山の絶品で、これまた日本の心! オシャレじゃない界隈のゴチャゴチャ感もなんだか雰囲気があってよい。

出典:代々木乃助ククルさん

 

秋葉原の「丸五」も忘れてならない名店。昭和50年開業の老舗だが、絶品かつを特製ソース、塩、大根おろし、ワサビ醤油など好みの食べ方でどうぞ~という優しさがよい。人気ガイドブックも掲載されているとあって、外国人遭遇率も高い。秋葉原カルチャーとセットでツアーするのがウケているらしい。

 

数々のファッション外国人を魅了してきた、日本のTONKATSU。名店とんかつを一緒に食べたら、きっと来日チームと仲良くなれるはず。接待2日目はとんかつに決定だ!

 

さて、次回は来日デザイナーからのリクエスト第2位、うどんをご紹介します。