この夏は冷やしアジ月間! 今週だけの「スペシャルカレープレート(カレー3種盛り)」

「スペシャルカレープレート(カレー3種盛り)」2,200円 ※ライス大盛り無料
 

山本さん

なかなか来られないのでとりあえず3種盛りを頼みます。どれを食べてもおいしい。

カレープレートは南インドの定食であるミールス風の構成。週替わりで登場する3種のカレー以外に、ライス(バスマティ&日本米ミックス、ブラックチャナ)やパパド(豆粉のチップス)、ダール(ココナッツと豆のカレー)、付け合わせ野菜&アチャールがセットになっている。

「冷やしアジカレー」単品の場合は1,500円

こちらは福岡出身の高木さんが地元名物「ごまさば」にインスパイアされたという、アジ刺しの漬けが具材の主役。水切りした豆腐、塩もみしたキュウリなどは、宮崎の郷土料理「冷や汁」をイメージしたものだ。

アジの干物や骨による出汁が香り、油分は控えめ。さっぱりとした口当たりで、たしかに日本食を彷彿させるが「創作的になり過ぎないよう、クラシックなカレーに15°くらいヒネりを加えています」と高木さんが言うように味わいは正統派。マスタードシード、クミン、フェンネルなどを巧みに使い、本格的なカレーに仕上げている。

「ベジタブルサンバル」単品の場合は1,200円

「南インドの料理って、ちょっとずつ色んなものを食べるのが好きな日本人の感覚と似ているんです」と優しい口調で話す高木さん。その性格が反映されてか、どのカレーも辛さ控えめの優しい味わいだ。オカヒジキ、ナス、ダイコンなどが入った「ベジタブルサンバル」も素材の良さが引き立っていた。

「ピーマンポーク」単品の場合は1,400円

豚肩ロースらしい力強い旨みと食感が活かされていたのが「ピーマンポーク」。シナモン、カルダモン、クローブなど、丁寧にスパイスをローストすることで引き出された心地よい苦味が、ピーマンの自然な苦味と絶妙に調和していた。

カレー以外の小皿料理からもスパイスの無限の可能性を感じる

トッピングの定番その①マスタードシードが弾ける「タマゴのピクルス」200円

南インドのカレーと言えば、混ぜるほどにおいしさが深まるのも醍醐味だろう。こちらの3種盛りの場合は、今まで隠れていた酸味が強く感じられたり、意外な香りが引き立ったり、混ぜるほど重層的になるというより、組み合わせ次第で繊細に変化する印象だ。

トッピングの定番その②鶏もも肉の滋味深さが際立つ「チキンピクルス」300円

「素材やスパイスが反発しないよう気を使いつつ、組み合わせは即興的な部分も多く、自分でも予想外の風味が引き立つこともあります」と高木さん。レモンを丸ごと使用したピクルスや浅漬けのようにさっぱりしたアチャールなど、プレートの付け合せだけでも幅広い味変が楽しめるが、タマゴやチキンのピクルスといったトッピングを加えるほど、その多彩さは何倍にも広がっていく。

「丁寧に作ったアイスチャイ」s.300円/m.500円 写真はsサイズ
 

山本さん

普段チャイはあまり飲まないのですが、ここのは甘すぎず大好きです。

「BLOCK HOUSE 水曜カレー」のすべての料理に共通するのが、非常に繊細なスパイスの香り。入念に計算しつつ、抽出する方法や時間を使い分け、魅力的な香りだけをバランスよく引き出していることが分かる。

食後にいただいた「丁寧に作ったアイスチャイ」も、まるでカクテルのように香りがエレガントで、味わいはクリアだった。季節により風味を変えるそうなので、寒くなってから飲んでみるのも良さそう。

今シーズンからは「夜の水曜カレー」として17:30〜19:00の営業もスタート。早い時間でカレーは売り切れてしまうそうだが、小皿料理と酒の組み合わせをじっくり味わうだけでも良いひとときが過ごせるだろう。近日中に、冷凍カレーの販売も開始するとのことで、こちらも楽しみだ。

※価格は税込。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認ください。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

撮影:佐藤潮
文:佐藤潮、食べログマガジン編集部