目次
3. 古民家×アートな「森林食堂」で京都色満載の映えカレーを
京都らしさという点で、独自の世界観を楽しめるのが次に紹介する「森林食堂」です。こちらは出張ケータリングのスタイルを経て2012年3月に実店舗化。2020年には「食べログ カレー WEST 百名店」にも選ばれた実力派で、京都に根を下ろして10周年を迎えました。
「『森林食堂』はその名の通り、世界中の植物が生い茂るアートなカフェ風の食堂。でもメニューはカフェ系と言うより、おつまみとお酒が豊富なスパイス酒場となっています。そして当然カレーは絶品で、フォトジェニックなルックスもナイス。しかも何種類かあるお皿はすべて、同店のオリジナルなのだとか。家の近くにあったら絶対入り浸ってしまうお店ですね」
森林食堂
[京都] 二条駅 407m / カレー
3.91 500人
¥1,000~¥1,999
¥2,000~¥2,999
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京都府京都市中京区西ノ京内畑町24-4
4. 現地の街角的雰囲気と料理が楽しめる「タルカ」
お次はインド料理店。前述「ビィヤント」の紹介時に軽く触れた「インド食堂TADKA(タルカ)」です。こちらも2020年の 「食べログ カレー WEST 百名店」に選出された、名実ともに一流店。朝はコーヒースタンドとしても営業しています。
「ここは日本人オーナーとシェフが南北インドの魅力を表現したお店。関西方面の南アジア料理フリークが頻繁に訪問する、まさにマニア認定の一軒です。その素晴らしさは、行けば納得。店の世界観からして、現地への愛やリスペクトを感じられるんです」
たとえば、内装はインドのインテリアや雑貨をちりばめるのではなく、白く塗られた壁で設えたシンプルな空間。カレー細胞さんをはじめ、実際に現地を訪れたことのある人にはむしろリアリティを感じる雰囲気になっているのだとか。
「料理の味も見事で、重すぎないところは日本人シェフならでは。とはいえ上品すぎないメリハリがあり、その絶妙さがたまりません。細かいところで言えば、タンドール窯はあるのにナンを出さない、あくまで“現地の街角食堂だぜ”的スタンスが最高。特に関西のインド料理店ではナンのデカさが高評価につながる傾向が東京以上にあると感じていたので、そこをバッサリ切り捨てリアルインドの街角にこだわる姿勢に心を打たれました」
なお、以前はランチにミールス、ディナーはアラカルトをメインにお酒を楽しめる形態でしたが、現在ここの営業はお昼まで。と言うのも、ディナーは2021年12月にオープンした新店「TADKA2」で提供するスタイルになったからです。場所は近く、2名からならコース料理も楽しめるとか。京都の新星としても要チェックです。
インド食堂TADKA
[京都] 烏丸御池駅 304m / インド料理、インドカレー、カフェ
3.52 261人
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¥1,000~¥1,999
月曜日、日曜日
京都府京都市中京区押小路通高倉西入左京町138 バインオーククリビア 1F
5. バスマティ米を駆使した革新的なスパイス料理「インディアゲート」
最後は、京都はもちろん関西あるいは全国的にもその名をとどろかせる新進気鋭店「ビリヤニ専門店 インディアゲート」。異彩を放つ存在感とポテンシャルの高さに、カレー細胞さんは「〈食べログ3.5以下のうまい店〉ビリヤニ専門店でバスマティライスのおいしさを堪能」の記事でも賞賛しています。
「この店がほかと異なるのは、鯛出汁や煮干出汁といった和の要素をビリヤニに応用しているところ。オーナーシェフのヤマガタサトシさんに聞けば『インドでFishと言えば白身魚などで大きくくくられてしまう。でも日本では魚の種類に応じて味の引き出し方が違う。その織細な部分をビリヤニに応用したかった』とのこと。実際その効果は絶大で、日本の炊き込みご飯のようなうまみもありつつ、日本米よりはるかに低糖質なバスマティライスの軽やかさもある、きわめて未体験な米料理なのです」
店名の「INDIA GATE」とは、バスマティライスの銘柄名。「ビリヤニ専門店と言うより、バスマティ料理専門店と言ったほうが正確かもしれません」とカレー細胞さん。ヤマガタ店主は料理センスとともに分解し再構築する才能も豊かで、今後の伸びしろは計り知れないといいます。そしてもちろんカレーもハイクオリティで、他のカレー名店に引けを取らない本格派とか。
「カレーはインド現地流のレシピが基本になっていることが多いです。また彼の実験精神はカレーにも及んでいて、過去にはマトンカレーにカシスジェラートを溶かして食べるというような試みも。これが意外なおいしさでした! ビリヤニとカレーのあいがけができるので混ぜて食べる楽しみがありますし、店舗2階では毎日作り手が変わる日替わり間借りカレー店『登竜門』も実施中」
しかも同店は2022年5月1日に待望の2号店「SPICE GATE」をオープン。こちらは京都のぶぶ漬け(お茶漬け)文化にスパイス料理をミックスしたスタイルで、朝カレーも楽しめます。間違いなく、ほかでは味わえない京都ならではの一皿。新店巡りをするなら確実に訪れたい一軒です。