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食通が選んだ今月のおいしい料理
新型コロナウイルスの流行により苦戦を強いられていた飲食店は、少しずつ元の活気を取り戻し始めています。私たちも我慢の連続から少し解放され、おいしいものを食べて明日への活力に、そして、飲食店をより盛り上げていきたいですね。
そこで、グルメ情報に精通している方々に、今月いちばんおいしかったお店や料理についてアンケートを実施。「今月の一皿」「2,000円以下のお手軽グルメ」について教えていただきました。
今回は、食べロググルメ著名人の大木淳夫さんにお答えいただきます。
教えてくれる人
大木淳夫
「東京最高のレストラン」編集長
1965年東京生まれ。ぴあ株式会社入社後、日本初のプロによる唯一の実名評価本「東京最高のレストラン」編集長を2001年の創刊より20年に渡り務めている。その他の編集作品に「堀江貴文 VS.外食の革命的経営者」（堀江貴文）、「新時代の江戸前鮨がわかる本」（早川光）、「にっぽん氷の図鑑」（原田泉）、「東京とんかつ会議」（山本益博、マッキー牧元、河田剛）、「一食入魂」（小山薫堂）、「いまどき真っ当な料理店」（田中康夫）など。
好きなジャンルは寿司とフレンチ。現在は、食べログ「グルメ著名人」としても活動中。2018年1月に発足した「日本ガストロノミー協会」理事も務める。
今月のベストワン
Q. 今月行ったお店の中で〈一番おいしかった食べ物〉を教えてください
A. 「シックプテートル」の天城黒豚（ロイヤルサファイア）のローストです
2012年11月、現「Ode」の生井シェフとオーナーソムリエ星さんが八丁堀の路地に登場させたレストランは、その素晴らしさに驚愕したことを覚えています。あれから9年。昨年から「第三章」をスタートした「シック」は、レストラン好きならぜひ行っていただきたいお店です。なんといっても元「アジル」の村島シェフの料理が本当に旨い。一皿一皿が滋味と香りに溢れ、陶酔を誘います。メインの天城黒豚は素材がいいのはもちろんなのですが、肉の旨味と脂の甘味を引き出す完璧な火入れには、笑顔しか出ませんでした。メニューは日々変わるようですが、だとしたらより通いたいという思いが強くなります。年月を経て、ますます居心地が良くなった店内、星さんが繰り出すグラスの妙。いいレストランの条件が揃った逸店です。
2,000円以下のお手頃グルメ
Q. 今月食べた中でおすすめしたい、2,000円以下のグルメを教えてください
A. 「PST PIZZA LABO」のマルゲリータ（1,450円）です
「PST」ことピッツァスタジオタマキが、10月6日にオープンした冷凍ピザ販売とスタンドバルのお店です。これがまあ、冷凍と侮るなかれ！と声を大にして訴えたいほどの味です。ピッツァといえばまずマルゲリータのオーダーは必至ですが、無添加のトマトソース、国産バジルペースト、イタリア産モッツァレラのハーモニーが抜群。そしてなんといっても塩気を含んだピザ生地そのものが旨いんです。そのまま焼けばサクサク、自然解凍だともっちり。お店で食べるもよし、家の冷凍庫に常備もよしの、まさに今の時代に相応しいピッツァです。
※価格は税込。
