テイクアウトで気軽に自家焙煎の味を楽しめる! 大阪のおいしいスペシャルティコーヒースポット

【堀江でコーヒー】おしゃれスポットの人気カフェに新しい焙煎所が登場

日本のコーヒーがハイレベルと言われる理由のひとつに、高い焙煎技術があります。その文化を支え続けているのが、国内トップシェアを誇る焙煎機「フジローヤル」。製造元の本社がある大阪府は「全国で最も喫茶店が多い都道府県」ということも総務省の調査で明らかとなっています。

そんなコーヒー業界においても「天下の台所」である大阪で近ごろ目立ってきたのが、自家焙煎所を備えた小規模なカフェやコーヒースタンド。単一の産地で育てられたシングルオリジンなど、個性的で高品質なスペシャルティコーヒーを取り揃えています。

外観もスタイリッシュな「エーシーロースタリー 」
外観もスタイリッシュな「エーシーロースタリー 」   写真:お店から

感度の高い大人が集まる街、堀江の人気カフェ「シャルボン」に併設されているのが、2020年12月に誕生した焙煎所兼コーヒースタンド「エーシーロースタリー (AC Roastery)」。イタリアンレストラン「アレグロ」やスイーツ専門店「アレグロドルチェ」などの姉妹店でもあり、以前から系列店で提供するコーヒーの豆を「自分たちで焙煎したい」と考えていたそうです。

「シングルオリジン」550円
「シングルオリジン」550円   写真:お店から

スペシャルティコーヒーのグァテマラ(ブルーレイク)は「世界一美しい」と称されるアティトラン湖の周辺地域で収穫されたコーヒー豆。柑橘系の酸味が利いたバランスよい味わいです。

そのほか、ケニア山南部の肥沃な赤土に育まれ、ナッツのように香ばしいケニア(レッドマウンテン)、「湿地と草」を意味する水が豊かな地域のものでフルーティーな香りのエチオピア(イルガチェフェ)などが揃います。

店頭で目を引く焙煎機はMADE IN JAPANのフジローヤル
店頭で目を引く焙煎機はMADE IN JAPANのフジローヤル   写真:お店から

姉妹店「アレグロドルチェ」の焼き菓子をはじめ、ハワイ風ドーナツのマラサダといった甘いフードも評判。蒸気機関車を彷彿とさせるカッコいいデザインのフジローヤルと合わせてチェックしてみてはいかがでしょうか。

【中崎町でコーヒー】隠れ家的カフェ「ハイクコーヒーロースターズ」が移転リニューアル

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「水出しアイスコーヒー」550円   出典:prince1341さん

大阪を代表する繁華街、梅田から東に徒歩10分ほど。築100年以上の古民家が数多く残る中崎町エリアは、2000年頃から空き家再生で大盛りあがり。今では関西屈指のカフェ&コーヒースタンドの激戦区となっています。

なかでも隠れた名店として評判なのが、2018年にオープンした「ハイクコーヒーロースターズ (HAIKU COFFEE ROASTERS)」。コーヒーの焙煎に情熱を注ぐオーナーと、ハワイ出身の奥さまが切り盛りするお店です。

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フジローヤルの小型ロースターCOFFEE DISCOVERY   出典:こばみつさん

シングルオリジンのコーヒー豆はケニア ケレマラ ABといったアフリカ産が中心。その上で中米産のグアテマラ オリエンテやアジア産の東ティモール ハウレウン 有機JAS認証などもバランスよく用意しています。奥さまの出身地であるマウイ産のコーヒー豆を期間限定で取り扱うこともあるそう。

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新店舗でもハワイアンブルーの看板が目印   出典:ぎんじろう☆彡さん

しかし2021年7月に店舗は一旦閉店。「久しぶりに訪れたら店がない!」と驚いたファンもいることでしょう。ご安心ください。元の店舗から徒歩5分ほどの場所に移転し、9月3日にリニューアルオープン。大阪市北区浮田2-4-4の古民家をリノベーションしています。看板をはじめとする旧店舗の雰囲気はそのままに、さらにスタイリッシュな空間に仕上がっているそうなので、ぜひ足を運んでみてください。

【西成でコーヒー】下町情緒あふれる街にも最新機器を導入したコーヒースタンドが登場

「じゃりン子チエ」の舞台と言われる西成区。こうした下町の印象が強いエリアにも、トレンドを取り入れた焙煎所兼コーヒースタンドが登場しています。

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レンガ調の焙煎所らしい外観   出典:Sayutan0307さん

スペシャルティコーヒーを専門に扱う「SUMMIT OF THE MOUN10 (サミットオブザマウンテン)」は2020年4月のオープン。老舗喫茶店ばかりの街に、新しい風を吹き込みました。

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ショーケースに入った店頭の焙煎機   出典:Sayutan0307さん

店の看板になっているのは、京都・ダイイチデンシ社製「NOVO MARKⅡ」。最大100パターンの焙煎プログラムにより、職人技を自動で再現する最新型の焙煎機です。サイクロン方式により雑味の原因となるコーヒー豆の薄皮を自動除去しつつ、3本のシャフトから熱風を噴きつけ、ムラのない仕上がりを実現しています。踊るようにコーヒー豆が飛び跳ねる、焙煎中の様子も見応えがあると評判です。

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「ハンドドリップコーヒー」R400円 L450円   出典:@tentenさん

取り扱うスペシャルティコーヒーは常時10種類程度。コスタリカ ジャガーハニーやドミニカ プリンセサワイニーナチュラルなど、ラインアップからもトレンドを意識していることが伝わります。「焙煎後2〜3日をピークに風味が落ちる」という考えから鮮度にも敏感。コーヒー豆を購入する際には、オーダーごとに焙煎してくれます。

気が向いた際にテイクアウトでいただく一杯も、クオリティが上がり続けている日本のコーヒー。「天下の台所」で目立ちはじめた自家焙煎所併設のカフェ文化が浸透すれば、今後もますます品質が向上していきそうですね。

※価格はすべて税込です。

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※本記事は取材日(2021年8月25日)時点の情報をもとに作成しています。

文:佐藤潮、食べログマガジン編集部