【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレー#42〜新年特別編〜】カレーと音楽を楽しむ福岡のモンスターイベント「Spicy Journey」
全国的に盛り上がりを見せているカレー文化。そう、カレーとは食事である以上にひとつの文化を形成しているといっても過言ではないのです。
カレーは「自由な食べ物」だといわれることがあります。「カレーとは何か?」と考えた時に、その答えの幅があまりにも広く、これ程までに定義しにくい食べ物も無いでしょう。昔ながらのカレーライスと、昨今流行のスパイスカレーは、見た目も味も大きく違うものでありながら、どちらも「カレー」と呼ばれるわけです。
そんなカレーだからこそ、幅広いものでありながらひとつの言葉でまとめられることが少なくない「音楽」という文化との親和性が高く、結びつきやすいのは知る人ぞ知るところ。事実、人気カレー店の店主がミュージシャンであることは驚くほど多いですし、かく言う僕も本業はミュージシャンなのです。
全国的にカレー文化が盛り上がっている中、福岡でも音楽好きな若者達の間で特にその文化が進化し、育ってきています。今回は、そんな福岡で昨年末に開催されたカレーと音楽のイベント「Spicy Journey」についてまとめてみたいと思います。
1日目の会場となった「THE LIFE」
会場は博多の「THE LIFE」というホステルの1階にあるカフェスペース。100人も入れないくらいの広さながら、夏に開催された第1回では500人以上を動員したモンスターイベントです。
会場から溢れて外で食べる人も
第2回の開催のリクエストも多かったことから、12月に2回目の開催となりました。今回は2日間に渡るイベントとなり、初日を前回同様「THE LIFE」で、2日目を今泉「como es」で開催。
会場内で演奏するミュージシャン
初日に出店したカレー店は、福岡から前回に引き続きパキスタンカレーの名店「ハラールフードマルハバ」、実店舗開店に向けて昨年12/21に惜しまれつつカレー営業を休止した間借りスリランカカレーの「オーラス」、中心地から離れた秋月にありながら全国各地に熱心なファンを持つ和風南インド料理の「月と亀」。
ハラールフードマルハバの「マトンビリヤニ」1,000円
オーラスの「スリランカカレープレート」900円
月と亀の「筑前インド丼&ラッサム」800円
そして大阪・阿倍野で連日行列の大人気個性派間借りカレーの「堕天使かっきー」、最後に東京・幡ヶ谷にあり、2019年2月から大分・別府に新店舗もスタートする重ね煮カレーの名店「青い鳥」という個性豊かな5店舗。
堕天使かっきーの「鯛出汁と鶏キーマの二層カレー」800円
青い鳥の「重ね煮鯖ココナッツカレーと豆カレー」1,000円
そして2日目は堕天使かっきー、青い鳥のカレーに、福岡六本松の独創的オリジナルカレー店「moritoneri」の副菜が加わるスペシャルあいがけカレーが提供されました。これだけ見てもカレーがいかに幅広いものかわかると思います。
「スペシャルあいがけカレー」1,000円
イベントは連日スタート前から大行列の人気。BGMは常に福岡で活躍するDJ達が入れ替わり立ち替わり、カレーに合う音楽をスピン。これがまた心地良く、カレーの美味しさを引き立てていました。
音楽で会場を盛り上げるDJ
音楽好きでカレー好きな方ならわかってもらえると思うのですが、大好きなカレー屋さんで大好きな音楽がかかった時の幸福感ってとてつもないものがあります。それを随時味わえるイベントだったということです。
初日の客層はカレーマニア、そして福岡で既にお店を運営しているカレー店のシェフやオーナーが多数来場し、福岡カレー界においてこのイベントの注目度の高さを感じました。2日目は若くておしゃれな女性の割合が高く、マニアではない若者達の間でもカレー文化が確実に盛り上がっていることを証明してくれました。
初日の賑やかな会場内
予定していたカレーの数が一瞬で無くなりそうになり、臨機応変に盛り付けながら同時にどんどん新しいカレーを作るシェフ達が本当に凄かった! 初めてのコラボとは思えない息の合い方で、この人達の作るカレーが魅力的な理由がまたひとつわかりました。
2日目の会場となった「como es」で臨機応変に対応する各店スタッフ
2日目のセッションタイムではミュージシャンでもある堕天使かっきーも参加! 会場のテンションも最高潮で一体感に包まれていました。来てくれたお客さんも皆笑顔。出店のお店も出演者も会場を提供してくれた方々も、皆々笑顔の奇跡的なイベント。
カレーを味わいながらのDJタイム
日本人の好きな食べ物といえば、ラーメン、寿司、そしてカレーがあげられますが、ラーメンや寿司の世界は縦社会であることが多く、自由な動きがしにくい印象があります。
一方カレーは本当に自由な横社会。もちろん最低限のルールはありますが、基本的には面白ければ、美味しければ、楽しければOKなのです。まだまだ、今後さらに全国的に盛り上がっていきそうなカレー文化のポテンシャルを、今回の福岡で感じたような気がします。
福岡、本当にカレーの名店が多い町です。カレーを食べるためだけに行って損の無い町。全国のカレー好きに福岡カレーの今を体験してほしいと思います。