デートや接待、ママ友のランチ会にもぴったりのランチコース

乃木坂駅から徒歩2分。店名には、出会いと縁を大切に人と結ばれていきたいという願いを込めた。

2021年2月20日、乃木坂駅からほど近くの静かな路地に面した中華料理「乃木坂結yui」がオープンした。お店を開いたのは「赤坂四川飯店」で修業をした後、「広尾 はしづめ」で腕を振るっていた増山剛さん。ミシュランで一つ星を獲得したこともある料理人である。

増山さんが供するのは、中華料理の基本を大切にしながらシェフならではのエッセンスを加えた料理。旬食材の持ち味を最大限に引き出すことを大切にしており、油はできるだけひかえているため仕上がりは軽やかだ。

全16席。個室も完備しており、1室プラス1,000円で利用できる。暖かな季節には、テラス席も設ける予定。

高級感のあるマホガニーレッドの家具を配した内装は、洗練されていながらも温かみがある。サービスを担当する柳本真理子さんもシェフと同じく「広尾 はしづめ」出身だ。16歳から飲食業界に身を置き「レストランひらまつ」グループでの経験もあり、ひとりひとりに寄り添った自然な接客で、居心地のよい空間をつくり上げている。

ディナータイム、ランチタイムともにコース料理だけでなくアラカルト注文もできるため、楽しみ方の自由度が高いところがうれしい。
乃木坂という立地を考えると比較的手頃な価格設定で、なかでも3,300円のランチコースはコストパフォーマンスが高いと評判だ。さっそく、その内容を紹介していこう。

中華料理の基礎を大切にした、季節を感じる軽やかな品々が登場

3,300円のコースの1品目「海老と彩り野菜の春餅」は、ランチ限定のメニュー。

1品目の「海老と彩り野菜の春餅」は、新鮮な海老とともに旬の野菜をたっぷり楽しめる料理。春餅(チュンピン)とは、季節の食材を小麦粉でつくった薄い皮に包んで食す料理のことで、お馴染みの春巻は、この春餅に由来すると言われている。
鮮やかな野菜は、東京都西東京市で露地栽培を行う「やすだ農園」のもので、太陽の光をたっぷり浴びた力強い味わいが特徴。さらに、唐辛子をきかせた四川省のピクルスをアクセントに添えている。普通の春餅は北京ダックのように甜麺醤を合わせて包むのだが、こちらではマレーシア風マヨネーズソースを合わせるため、サラダ感覚でさっぱり味わえる。

「前菜3種」。上から時計回りに、「よだれ鶏」「青ザーサイ・カブ・ラディッシュの和え物」「生くらげと菜の花」。

お次の品は「前菜3種」。必ず供される「よだれ鶏」は、低温調理によって仕上げた鶏もも肉の、やわらかくぷりっとした食感に感動する人が多い。ナッツ類とともに、10種以上の香辛料を加えた香り高いラー油をかけて仕上げている。
そのほかの2種は日によって替わるが、この日は「青ザーサイ・カブ・ラディッシュの和え物」に「生くらげと菜の花」という内容。こちらも、季節野菜のおいしさをそのまま楽しめる。

「黒酢の酢豚」は、黒酢のコク深いソースと肉の旨みが際立つ一品。

3品目は「黒酢の酢豚」。見た目は肉団子のようだが、そうではない。黒豚の肩ロースに極限まで筋切りをして、肉をそのまま丸めているのだ。そのため、口に運ぶとやわらかさのなかに適度な弾力があり、肉の旨みをしっかりと感じられる。黒酢のコク深い味わいと、黒豚のおいしさを調和させるシェフの技が光る逸品だ。

一品料理を堪能したら、次は「選べるお食事」から好みの品をチョイスする。「麻婆豆腐ごはん」「茄子スパイシーあんかけごはん」「担々麺」「千住葱と鶏肉のあっさり麺」の4種が用意されているが、今回は人気の高い麺類2種をピックアップして紹介しよう。