【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#239】「ムガル 駒込店」

早稲田にあるインド料理店「ムガル」。オーセンティックな料理がいただけることでインド料理好きの中でも知る人ぞ知る隠れた名店と言われているお店なのですが、そのムガルが2025年8月29日、駒込駅前に2店舗目となる「ムガル 駒込店」をオープンしました。

場所はJR駒込駅の東口改札を出て左に行くとすぐにある好立地。階段をのぼって2階に上がり、扉を開けば広々とした落ち着いた空間となっています。

こちらの名物のひとつがビリヤニ。ビリヤニにも色々ありますが、ここではコルカタ式がおすすめ。コルカタとは東インドの大都市で、世界有数の米どころとして知られるバングラデシュとも近いエリア。だからこそ米料理の需要も高いのです。


「コルカタチキンビリヤニセット」2,200円はコルカタ式で香り高く滋味深いビリヤニ。じゃがいもやゆで卵の存在感があるのが特徴です。チキンも大きなものが入っていて迫力があり、これに定番のライタ(ヨーグルトサラダ)にカレーソース、サラダ、ドリンクもつく豪華版。

まずは米を食べてその香りを楽しみ、その後に色々なものを混ぜながら食べていけば、かなり大量ですがいつのまにかペロリと胃袋に収まってしまいます。この他にもさまざまなビリヤニがメニューにあるので、ビリヤニ好きであれば食べ比べるのも楽しいでしょう。

ビリヤニのみならず焼き物やカレーのレベルも高いです。「フィッシュティッカ」900円はふわっふわな仕上がり。味付けの良さもさることながら、その火入れの絶妙さにうなります。

「子羊のすね肉カレーセット」2,000円はスルッと骨ばなれの良いラムのすね肉のうまみがグレイビーに行き渡った羊好きにはたまらないカレー。ニハリ(インドやパキスタン等で親しみの深いシチュー)を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、ニハリよりシャープでエッジの利いたテイストとなっています。
選べる主食はロティにしましたが、このカレーにはナンよりロティが合うでしょう。ナンよりもハードでドライな仕上がりだからこそ、噛み締めていく程に全粒粉の香りで口内においしさが蓄積されます。
早稲田の本店同様のレベルの高さでしたがそれもそのはず。早稲田でも腕を振るっていた方がシェフを務めていました。インド料理は主に北インドと南インドに分けて語られることが多く、東と西の料理もあるのですが、お店自体が少ないので話題にのぼることが南北と比べると圧倒的に少ないです。しかし、東西にも当然特徴はあり、それぞれのおいしさがあります。ビリヤニも千差万別。違いのわかる方にこそおすすめのお店であり、その差を知らない方にも体感できるお店。こちらへ行けばインド料理やビリヤニへの理解度が深まる食体験を得られますよ。
※価格はすべて税込


