体にも環境にもやさしいお菓子を

いちばん人気は「紅芋モンブラン」。きび砂糖のメレンゲにたっぷりの紅芋ペーストを絞り、内側には豆乳クリームを入れてある。仕上げにも豆乳クリームをのせて、紅芋のパウダーをぱらり。しっかりとした甘さがありながら、後味は軽やかだ。ペーストの原料の紅芋は、久米島のものを使っている。

紅芋モンブラン 660円。グルテンフリーという特徴もある

「クリームを使うお菓子はすべて、生クリームの代わりに豆乳クリームを使っています。最近では、アレルギーがある方やヴィーガンの方からのお問い合わせも増えてきました」

ふんわり軽くて、あっさりとした味わいの豆乳クリーム

季節のフルーツを使ったお菓子も目をひく。今の季節は、もちろんいちごだ。イートイン限定の「苺のショートケーキ」は「シフォンケーキのふわふわ感と、通常のスポンジのしっとり感のいいとこ取り」というスポンジが、なめらかな豆乳クリーム+甘酸っぱいいちごと相性ぴったり。クリームに黒糖、皮にきび砂糖を使ってこくを出した「苺のシュークリーム」、自家製のいちごジャムやクリーム、メレンゲなどを何層にも重ねた「苺のパフェ」も、旬のいちごのおいしさを存分に味わえる。

左から、苺のシュークリーム 550円、苺のショートケーキ 1,180円、苺のパフェ 1,700円。ショートケーキとパフェはイートイン限定

食品ロスを減らすための取り組みとして、ケーキなどの生菓子はすべて注文が入ってから仕上げている。「完全には仕上げないピースの状態で用意しておいて、ご注文をいただいてから組み立てます。レジ前のショーケースに並べているお菓子も、実物ではなく商品サンプルなんですよ」

キッチンと店内をつなぐ小さな窓。最後の仕上げをしたお菓子は、ここから渡す

プラントベースのお菓子も作っていきたい

大きな窓から光が差し込むカフェスペースは、シンプル&カジュアルなインテリアでのんびりとした雰囲気。お菓子と一緒にドリンクも楽しめる。「コーヒーはミャンマーのもの。現地の自然環境や、女性が働きやすい労働環境に配慮したシステムのもとで作られています。紅茶は沖縄県産で、他にシークヮーサーのレモネードなどもお出ししています」

カフェスペース。2人用テーブル×4、1人用テーブル×2の計10席

今後は、さらに新しいメニューも考えていきたい、と池田さん。「例えば、野菜を使ったパフェを構想中です。沖縄の店ではすでに人気のトマトのパフェのほか、にんじんを使ったものなどもできればいいな、と」

ギフトに人気のクッキーも、シグネチャーアイテム的存在の「めぐるクッキー」だけでなく、少しずつ種類が増えているそう。

「シーサー形クッキーの『おまもり缶』や、沖縄の生き物や食べ物をクッキーにして詰め合わせた『おきなわずかん』など、沖縄をモチーフにしたアイテムもおすすめです。うちのクッキークッキーは、どれも卵不使用。一部は乳製品不使用のものもあります。プラントベース(植物由来の材料で作る)のお菓子は、これからも力を入れていきたいですね」

※価格は税込です。

取材・文:本城さつき
撮影:大谷次郎

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