小池さんおすすめの「オーダー必須」のメニューとは?
上タン塩
最近では、上質なタンは全国的にもはや入手困難で取り合い状態。仕入れ先との長年の付き合いだから入手できる、極上のタンは絶品。タンの根元を使用し、まわりをキレイに剥いでいい部分だけを使用しているから、とにかく柔らかい。味付けは、シンプルに塩と胡麻油で、素材の味わいを引き上げるよう計算されている。



小池さん
本店は角ロースターですが、新店は丸いロースター。丸は火力調節がしやすく誰でも焼きやすいはず。鮮度がいいからピンク色も美しい、入手困難なハイクオリティのタンがあることもすごいし、ぷっくりとした丸み、食べやすい厚みを計算してカットされていることに感動します。レモンはついていますが、何もつけなくてそれだけでおいしいです。歯切れのよい食感が、うん!最高!
上ロース
上ロースは、和牛A5ランクの細やかなサシが入っている赤身モモ肉のシンシンを使用。一番いい部分を厳選し、素材を引き上げる揉みダレで下味をつけている。こってりと重すぎない白ダレのようなさらっとしたタレは、国産の上質な胡麻油の配分が絶妙だ。老舗として長い間卸業者と関係値を築き上げてきたからこそ、入手できる極上ロースは、さっと溶けてしまうようななめらかさと、優美な甘さが口の中を駆け巡る。つけダレは2種用意され、フルーツや生姜などを煮込んだ昔ながらの秘伝のタレは、お好みで。



小池さん
厳選されたシンシンは、思わず、うーーん!とうなるほどおいしいです。口いっぱいにほんのり甘みが広がり、幸せな気持ちに。決して重くない揉みダレと、つけダレをつけて完成するバランスが素晴らしい。
ヤン
「ヤン」と聞いて、すぐにわかる人はかなりの焼肉上級者!? 牛には胃が4つあり(ミノ、ハチノス、センマイ、ギアラ)、ハチノスとセンマイをつなぐ真ん中あたりが、ヤンと呼ばれる希少部位だ。仕入れた中でも1/3ほどしか使用できないというから、出合ったら必ずオーダーしたい貴重なメニューだ。黒ぶちに囲まれたホルモンは、まるで貝かしいたけのような独特な見た目が特徴的。みそダレに絡める下味の隠し味は、なんとバター! ややクセのある部位の臭みを消すために、店主が考案したそう。




小池さん
いや~、ヤンがメニューにあるのは珍しいんですが、本来臭みが強い部位なのに、こちらは一切クセがないので、新鮮かつ下処理が素晴らしい証拠です。パカッと開いた薄い形状もあまり見かけないので、初めての方はびっくりするはず。カットの技術も、バターを使った下味つけのアイディアも、感動ものです。みそダレに絡まって、甘く優しい味わいが広がります。
上ミノ
「こんなにいいミノはなかなか入手できない!」と小池さんが絶賛する上ミノは、厚みのある一部だけをキレイに開いてカットした、ハート形のようなレアな形状に、オリジナリティがあふれている。創業者である祖母のレシピを継承したみそダレの、ほんのり甘いまろやかさとほどよい辛みが、ミノとの絶妙なコンビネーションを奏でる。



小池さん
こちらの上ミノはすごくフレッシュで、サクサクとした歯切れのよい食感と柔らかさも最高な逸品。このハート形の独特なカットの技術もすごいし、焼きやすい、食べやすいがそろった一口ポーションが、わかっているな~と驚きます。分厚くても焼くのが大変だし、ちぎれていたり小さかったりすると物足りないので、まさにちょうどいい!
究極の〆「テグタンスープ」
焼肉だけで終わることも多い小池さんが絶賛する、〆にオーダーしたくなる絶品メニューがある。牛骨、肉片やタンの残りなどを、じっくりと強火で30時間煮込んだ、ミルキーで贅沢なコムタンスープをベースにした、テグタンスープだ。透き通ったスープを作るべく、野菜を減らしてムダを削ぎ落として、きちんと手を抜かずに究極の味に辿り着いた、手間暇かけたスープにファンも多い。


小池さん
いいお肉の端っこをたくさん煮込んでいるスープだから、絶対おいしいに決まっているんですよ。焼肉だけじゃなく、オーダーする人がそんなにいないスープにまで、妥協することなくきちんとこだわっているところがポイント高いし、信頼を置けます。ちゃんと最後まで至福な時間が続く、〆に相応しいスープです。

小池さんの間違いない審美眼を通して感じる「すべてのクオリティが高くて、当たり前に出てくる凄さ」と「お客様を大事にもてなす思いの強さ」という揺るぎない軸。先々代から長年紡いできた老舗の味とおもてなしの心は、時代とともにさらなる進化を遂げ、新店に継承されていた。誰もが笑顔になる、こちらの焼肉店が予約困難になる日も、そう遠くなさそうだ。
※価格はすべて税込
食べログマガジンで紹介したお店を動画で配信中!
https://www.instagram.com/tabelog/
文:濱口眞夕子(SEASTARS Inc.)、食べログマガジン編集部 撮影:片桐圭
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