教えてくれる人

はなとも
日本スイーツ協会認定のスイーツコンシェルジュ。スイーツ専門のライターとしてさまざまなweb媒体で記事を連載中。著書「スイーツ男子はなともの I love パンケーキ」(KADOKAWA)、はなとも監修パンケーキミックス粉、その他、監修商品やコラボメニューなど多数。前職はお花屋さんという異例の経歴を持つ。

「トレカルム」のモンブラン

食べログ スイーツ TOKYO 百名店」にも選出される、文京区千石にあるフランス菓子の名店「パティスリー トレカルム」。フレンチ出身のシェフが作るオリジナリティーあふれるスイーツは、ここでしか味わえない唯一無二のおいしさです。中でもモンブランは、その独創的な見た目と味からスイーツ好きに大人気。今回はモンブランが苦手な人にも挑戦してほしい、そんな絶品モンブランをご紹介します。

昔ながらの商店街にオープンさせたパティスリー

外観

「トレカルム」は、都営三田線・千石駅から徒歩3分、JR巣鴨駅からは徒歩10分ほど。昔ながらの個人商店が多く立ち並ぶ、千石本町通り商店街にあります。
店名の「トレカルム」とは、フランス語で「とても穏やかな」という意味。お店の通りが静かな商店街だったこと、そして派手に飾り付けたものではなくシンプルで穏やかなケーキを作りたいというオーナーシェフ・木村忠彦氏の思いが込められています。

オーナーシェフ・木村忠彦氏

木村シェフは高校卒業後、会員制ホテルでフレンチの料理人としてキャリアをスタート。若かったこともあり、修業中にフレンチのよさが分からなくなり料理長に相談したところ「料理人よりもパティシエが向いている」とすすめられ、菓子の道へ進みます。そして、一つ星のフレンチレストラン「銀座 レカン」や日本初のスモール・ラグジュアリー・ホテル「ホテル西洋 銀座」(現在は閉店)、会員制ホテル「ウラク青山」でパティシエの腕を磨きます。その後、2009年に渡仏。そして帰国後の2014年に同店をオープンしました。

店内

実家の金物屋を改装した店内は天井が高く、広々とした空間。目立った色やデザインではなく、街に調和した白やベージュを多く使い、やわらかくて穏やかな印象に仕上げたそうです。

シンプルながらも華やかさを感じるデザイン

40代に入り、自分の味覚の変化を感じていると話してくれた木村シェフ。常に同じレシピでケーキを作り続けるのではなく、年齢や味覚の変化とともに変わる自分なりの「おいしい」を追求しているといいます。休みの日はいろんなお店を食べ歩き、その中でもタイ料理やロシア料理からインスピレーションを受け商品を作り上げているそうです。

今回はそんな同店こだわりスイーツの中から、僕が特におすすめしたい、とっておきの2品をご紹介します。