休日課長さんが愛する「鴨汁そば」はこうして作られる

長年「ほさか」に通う休日課長さんの、最近のお気に入りが「茄子ときの子の鴨汁」だ。「取り立てて特別な食材も調理もしていません」と謙遜する2代目の治伸さん。

まずはフライパンで具材を炒めた後、鰹と昆布と醤油がベースの出汁と一緒に鍋で煮込む。炒めた鴨肉の香ばしさとうまみがつゆに染み出し、コク深い味わいのつけ汁が完成する。

具材はしめじ、舞茸、エノキ茸、ナス、合鴨

「出汁に使う鰹は本節のみ、昆布は日高昆布。付き合いの長い鰹節屋に、産地問わずその時期においしくいいものを選んでもらっています。合鴨は胸肉を使用して、しっとり仕上がるように火入れしています」(治伸さん)

鰹と昆布がベースの甘辛い出汁に、鴨肉の脂のうまみが溶け出しコク深い味わいに
 

休日課長さん

秋頃にお店にうかがった時にこのメニューに気がつき「秋っぽいし頼んでみるか」くらいの気持ちで注文したのですが、食べてうなったのを覚えています。

そば打ちやそばつゆ作りなど調理場での作業は、幸治さんと治伸さんの二人で分担。持ち場は特に決めず、阿吽の呼吸で調理されていく様は「さすがは親子!」といった無駄な動きのない手早さ。

「髪をささっとかき上げるように釜に落とす」と絡まず均等に茹で上がるのだそう
茹で時間は細打ち40秒、太打ち2分。茹で上がったらすぐ冷水でそばをキュッと締める