アペリティフ、楽しんでますか?

アペリティフってご存じですか? そう、いま巷で話題の「ゼロ次会」です。日本はやっと認知されてきたようですが、フランス人にとっては欠かせないもの。

 

欧米では大人たちの時間は20時からで、ディナーの予約も20時や21時が普通。ミュージカル、オペラ、コンサートなどの開演時間も20時。つまりその前の時間に「軽く飲んでつまめるお店」が必要というわけ。

 

パートナーや友人、同僚と語りあったり、時には素敵な出逢いも……。仕事終わりに、待ち合わせに、軽いディナーにと、アペリティフのある生活に変えてみませんか?

軽井沢でアペリティフイベントがスタート!

昨年11月にアペリティフ普及の第一歩として「アペリティフ軽井沢」が開催されました。軽井沢は地形的に欧米諸国に似ているばかりか、気候は真夏でも20度を超える日が少なく、暑さが苦手な外国人から大人気。

 

街にはおいしいと評判のレストラン、パティスリー、カフェなどが立ち並びます。アクセスは東京から北陸新幹線で70分、関越自動車道で2時間と、なんなら通勤圏内じゃないかって近さです。

「アペリティフ文化を普及させ、上質な食文化を軽井沢に定着させよう!」と立ち上がったのは、会場となった「軽井沢発地市庭」。後援には軽井沢観光協会など、町をあげてのイベントでした。

 

開場時間の14時30分には待ってました!と軽井沢在住の方々をはじめ、長野市内やお隣の群馬県の方、そして週末を軽井沢で過ごす東京人たちが席につき、イベントがスタート。

フランス生活と料理の話に興味津々!

まずはフランス文学研究者の芳野まいさんのお話から。

フランス語って難しいですよね。上手に聞こえる極意は語尾をあげることだそうです。あれ? そう言えば昔流行った「アザブジュバーン」も語尾を上げて発音していたっけ。

 

そうそうアペリティフの話。おいしいものが大好きなフランス人。ディナーは料理に集中するために、話はその前に済ませておきましょってことらしい。

さらにその語源や意味、フランスでの生活など話は尽きず。エピソードに「ほほう」と「あはは」が巻き起こるあっという間の30分でした。

続いて「食べログマガジン」で連載を持つ柏原光太郎さんが登場。文藝春秋社刊「東京いい店 うまい店」の編集長で自他共に認める料理好き。軽井沢では料理好きのお父さんたちが自慢の料理やワインを持ち寄って楽しんでいるそうです。

 

実はバスク地方にも同じように料理好き男子が集まる「美食倶楽部」があり、その数はなんと100以上! 柏原さんも仲間とその名にちなんだ「軽井沢・男子美食倶楽部」を発足したのです。

会場には柏原さんが監修と調理をした料理がずらり。「タコとジャガイモのピンチョス」「軽井沢サーモンとクリームチーズのブルスケッタ」などなど。

特に柏原さんが焼いた「蓼科のローストビーフとローストポーク」がやわらかくて悶絶級においしい。さすが!と思っていたら「Anova Precision Cooker」という低温調理用機器を使って、あとは焼くだけの超簡単料理なのだそう。「料理って大変」と敬遠している人でも、これなら真似できてしまうのでは。

“Santé”の声で乾杯!

さて、美しい夕日に照らされた浅間山を眺めながら、アペリティフを楽しむ時間となりました。フランスで乾杯をするときは「A votre santé!(あなたの健康を祝して)」を使うそうですが、省略して「Santé!」と言うそうです。もちろん語尾はちょい上げで。

 

シャンパンとワインは「TAITTINGER」や「グランポレール安曇野池田ヴィンヤードメリタージュ」などがフリーフロー。なんて素敵なイベントなんでしょう。では、みなさまご一緒に「Santé!」

ひととおり食べた後は、黒ぶどうのナガノパープルや、チョコレートでゆっくりワインと会話を楽しみました。帰りは軽井沢駅までチャーターバスで送ってもらい、また新幹線で約1時間。東京の自宅に到着したのは20時前。宿泊するも良し、気軽に日帰りも良し。軽井沢での贅沢なイベントでした。

 

次回は2018年4月29日(日)に開催予定。アペリティフってチーズやピクルスの、いわゆるつまみ系だけかと思いきや、軽いディナー並みのレベル。お腹の空き具合で料理を楽しめる本当に素敵な食文化。時間も有効に使えるし、これからはアペリティフの時代かも!

 

今年は軽井沢発地市庭で2018年4月28日〜30日までフランスフェアが開催。「アペリティフ軽井沢」のほか、マルシェや「デタンジェ」のシャンパーニュセミナー、フランス語セミナーなども予定されているので、お楽しみあれ。

 

◆アペリティフ軽井沢
次回開催日:2018年4月29日
開催時間未定
会場:軽井沢発地市庭イベントホール
お問い合わせ:軽井沢発地市庭(0267-45-0037)
詳細はHPにて http://karuizawa.hotchi-ichiba.com