ラーメン王が解説!ラーメン百名店TOKYO、魚介醤油ラーメンのトレンド!

ラーメン百名店TOKYOの「魚介醤油ラーメン」が売りのお店を、百名店のうち90店以上食べ歩いたというラーメン王・山本剛志さんが分析しました。

 

「魚介を印象強くきかせたラーメン。東京では『春木屋』に代表される荻窪の老舗が、煮干しや鰹節などを使っていたことから広まっています。かつては澄んだ動物系スープと煮干し出汁をあわせる店が多かったのですが、豚骨や鶏白湯など、濁りのあるスープに魚介出汁を合わせた店も多くなっています。魚介出汁だけを使ったり、煮干しを強くきかせ、煮干しの苦みも旨みにしてしまうラーメンも見られますが、これは『自家製麺 伊藤』が北区赤羽に開店して以来のトレンドとも言えます。一方で、ハマグリやアサリなどの貝類も使う店も徐々に増えていますが、貝類はコストが高く、仕入れ値も安定しないという課題もあるらしいです」

 

食べるべき一杯がすぐわかる、ラーメン百名店TOKYO「魚介醤油ラーメンマトリックス」!

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こちらは山本さんがラーメン百名店TOKYOの魚介醤油ラーメンが売りのお店29店をスープの味の濃さと麺の太さでそれぞれ10段階に分けてマトリックス化したもの。この中にお気に入りのお店があれば、グラフでそれに近い位置にある他のお店も好きな味である可能性大、というわけです。

 

「『味の濃さ』と『麺の太さ』という面に着目して、百名店入りした魚介醤油の29店舗を分類してみると、『やや濃い味+中太麺』『濃い味+太麺』に多くの店が含まれています。濃厚なスープに負けないように麺を太くした店が多いのかもしれません。一方で『細麺』を使う店も味の濃さを問わずに存在し、濃厚な味を細麺で啜るスタイルも一定の人気を集めていることがうかがえます。ここではラーメンを対象にしましたが、同様な味である『豚骨魚介つけ麺』を併せて提供している店も多いのが特徴で、つけ麺も負けず劣らず人気を集めているようです」

 

ラーメン百名店TOKYO「魚介醤油ラーメン」の山本さん注目の3店

金色不如帰(幡ヶ谷)の「そば(醤油)」

出典:えーあいさん

 

ハマグリを大量に使ったスープに、濁らせずに作った豚清湯と、乾物ベースの和風出汁、計3種類をブレンドしたスープが、互いの旨みと香りを引き出しています。

 

 

中華めん処 道頓堀(地下鉄成増)の「中華そば」

出典:ttm223さん

 

煮干しなどの魚介系食材を豊富に使い、旨みが丁寧に折り重なったスープは自家製の太麺にも負けず、幅広い世代に愛される一杯を構成しています。

 

 

煮干鰮らーめん 圓(京王八王子)の「煮干しらーめん」

出典:えーあいさん

 

煮干しを存分に感じるラーメンは数多くありますが、煮干しのインパクトだけでなく、スープとしてのまろやかさも兼ね備えていて、最後まで飲み干したくなります。

 

 

 

解説してくれたのは

ラーメン評論家・山本剛志さん

 

ラーメン王。ラーメン評論家。1969年東京都生まれ。2000年放送の「TVチャンピオンラーメン王選手権」で優勝。17年間で全国47都道府県の10000軒、15000杯を食破。現在も年に700杯前後のラーメンを食べて歩いている。ブロマガで公開している本気のラーメン情報チャンネル「ラーマガ」共同責任編集者。KADOKAWA「ラーメンWalker」百麺人。他、各所で活動中。

 

第4回ではラーメン百名店TOKYO、醤油と魚介醤油以外のラーメンのマトリックスと注目店をご紹介。ご期待下さい!