アイデアが詰まったオリジナルタコスで気分も上がる!

竹炭、ビーツ、緑茶などで色づけしたトルティーヤに季節の具材がのるタコス

セビーチェの後には肉料理が続き、いよいよコースもクライマックス。そこでテーブルに運ばれてきたのは、メキシコを代表する料理・タコスだ。色鮮やかなトルティーヤはもちろん自家製。テキーラのアルコールも徐々に効きつつあるだけに、眺めているだけでも気分が上がる!

料理を担当するのは店長の丸山さん。元々はフランス菓子の職人だっただけに料理のビジュアルにもこだわる
竹炭トルティーヤの上には、クリスピーに焼き上げたアマダイがのる
 

山本さん

ウロコをパリッパリに焼き上げたアマダイの下には、細かく刻み、塩コショウなどで味付けされたシメジ、エリンギ、ドライトマト、ケイパーの炒め物が敷き詰められてます。これが「固形ソース」の代わりとなって、アマダイに旨みをプラスしてくれます!

ビーツのトルティーヤの上にはフォアグラとプラムがのる
 

山本さん

ソテーしたフォアグラの上には、スライスしたたっぷりのプラムが。意外な組み合わせに驚きますが、濃厚な味わいのフォアグラと程よい甘さのプラムがマッチ!


緑茶トルティーヤの上にのるマンゴーアジフライとホワイトコーン&アボカド
 

山本さん

サクッと揚がった衣の中には、なんとマンゴーとアジという異色のタッグ! 全体をまとめ上げるタルタルソースの代わりを演じるのは、ホワイトコーンとアボカドという変化球! シェフのアイデアに驚かされる一品です。

「どんなトルティーヤの生地にも合う味わいの一杯です」と靍田さんが出してくれたのはメスカルのハイボール。スモーキーなフレーバーにオレンジの爽やかな香りがブレンドされ、さっぱりと楽しめるオールマイティなカクテルだ。

見た目も味も最後まで飽きさせない演出が光るデザート

パッションフルーツをそのまま器にした「ブリュレ」

コースの締めを飾るデザート。日によってテキーラのアイスなども提供されるが、この日はパッションフルーツのブリュレが登場。大胆にもパッションフルーツそのものを器にしたビジュアルが楽しい。

ゴロゴロとしたバナナやマンゴーなどがたっぷり入っている
シャンパンベースのデザートカクテルは見た目とは異なる予想外の香り!

ブリュレに合わせるデザートカクテルは、自家製アーモンドジュースとシナモンシロップにシャンパンを加えた一杯。見た目はシャンパンそのものながら、アーモンドとシナモンの香ばしい香りがふわっと広がり、優しい甘さがブリュレに寄り添う。

 

山本さん

キャラメリゼされたパリパリの生地の中からは、フレッシュなバナナとマンゴーの果実感溢れるクリームが! 器になっているパッションフルーツを削り取って、プチプチした種の食感も一緒に楽しんでください!

「モダンメキシカン」というフレーズにやや身構えたが、実際に味わってみれば、伝統的なメキシコ料理をブラッシュアップした創作料理で、肩肘張らずに楽しめることが分かった。「毎日ディスカッションして、新たな組み合わせを探しています」と丸山さんが言うように、次に足を運んだ際には、どんなユニークな料理が登場するのか、実に楽しみだ。

※価格はすべて税込です。

※時節柄、営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、お店のSNSやホームページ等で事前にご確認ください。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

撮影:藤川満
文:藤川満、食べログマガジン編集部