〈広島のお手軽ランチ〉

広電西広島駅の近くに立つスパイスカレー店。カレーへの愛あふれる研究熱心なオーナーと店長が調合するこだわりのカリーを、改築した古民家でゆったり味わえる。辛いだけじゃない、スパイスの奥深さを堪能しよう。

「3種あいがけカリー」

スパイスへの思いが詰まった、体にも優しいカリー

店の前を通りかかるとすでにスパイスの香りが漂い、食欲がかき立てられる

広電西広島駅のすぐそばにあるスパイス料理とカリー専門店「51 CURRY CAFE(コイカリーカフェ)」。スパイスの奥深さに魅了され、インドを旅し、全国のカレーを食べ歩いたオーナーと、同じくカレーを食べ歩き、カレー愛にあふれた店長が、スパイスを独自に調合して作るこだわりの「カリー」が味わえる店だ。夜はスパイスを使った唐揚げやピクルスなどのおつまみとともにお酒が楽しめ、カレーにとどまらずスパイスがもつ多彩な魅力にふれることができる。

古民家を再生した店内で“スパイスカリー”に舌鼓

店内は奥に長い形で、手前にカウンター席、奥は2階建てになっている

この場所に店を構えたのは、オーナーの祖父が「食堂とみや」を戦後に立ち上げたのが同じ己斐地域だったため。開業した2018年当時の広島では、固形のルーで作るカレーが一般的だったが、“スパイスカリー”を広島に広めたいと、自身も馴染み深かったこの地域で開業を決めた。店舗は古民家をリノベーションして再生したもので、どこか懐かしさを感じさせるノスタルジックな雰囲気の中で味わえるのも魅力的だ。

カウンターを進んだ先には、柱や建具、急勾配の階段など、かつての姿を残しつつ改築された空間が広がる

スパイスの力で訪れる人々に健康&おいしさ&笑顔を

倉庫にあるものを含め、店にストックされているスパイスは数十種類にも及ぶ

同店で提供するカリーは「香りや成分がそれぞれ異なるスパイスは自然の薬草で、辛いだけでなく体に良い影響を与えるもの。おいしく食べて健康になって、笑顔で帰ってもらいたい」と、オーナーや店主をはじめ、スタッフ全員の願いが込められている。

月替わりのカリーは「いま食べたいカリー」をイメージしてどんなスパイスを使うかを決め、メニューを考案。作るカリーによって煮込む時間や火の入れ方を変え、常に理想の味を追い求めている。

材料や分量が同じでも日によって味が微妙に異なるため、微調整を図りながら一定の味を保っている

副菜とのバランスも楽しみたい“スパイスカリー”の魅力

3種あいがけカリー

特におすすめの「3種あいがけカリー」1,550円 ※トッピング+110円

独自配合のスパイスで仕上げるカリーは、農家から直接取り寄せた甘みのある淡路産タマネギ、うま味の強い広島県産熟成鶏、同じく広島県産の米を使用。メニューは定番の「チキンカリー」と「豚肉のスパイシーカリー」、そして月替わりのカリーという3種類を基本に、これらの中から2種類を選ぶ「2種あいがけカリー」と、3種類すべてを楽しめる「3種あいがけカリー」を用意。

一つのカリーにつき10種程度のスパイスを使い、独自色豊かなカリーを生み出している

ニンジン、ナス、紫タマネギを基本に旬の食材を使った副菜とのバランスも絶妙なので、カリーと副菜の組み合わせも楽しみながらいただきたい。また、プラス110円でゆで玉子をスパイスに漬け込んだ「スパイスエッグ」もトッピング可能。リピート率の高い隠れた逸品だ。

トッピングで大人気の、ゆで玉子をスパイスに漬け込んだ「スパイスエッグ」110円

カリーもおつまみも気軽にテイクアウト可能

チキンカリー+ライス+副菜

テイクアウトメニューの一つ「チキンカリー+ライス+副菜」950円

開店して5年目を迎え、お店のファンも増えた現在、お店の味を家庭でも楽しんでもらおうと、テイクアウトメニューも販売。3種類のカリーメニューの他、タンドリー鶏皮やスパイスマッシュポテトなどお酒に合うおつまみメニューも持ち帰りOKで、家飲みする際にも重宝しそう。店頭ではもちろん、電話やLINEでの注文にも応じている。

カリー作りの先に目指す、スパイス文化の向上

1袋4〜5人分を想定した「オリジナルスパイスキット」800円。店頭・オンラインで販売している

遠方でなかなか来店できない人のため、家庭で本格的なスパイスカリー作りを楽しんでもらえるきっかけになればと、オリジナルスパイスキットを店頭とネットでも販売している。また、現在冷凍カレーの販売も準備中なのだそう。「スパイスの奥深さを広く知ってもらいたい」という同店は、スパイス文化の向上も見据えながら新たなカレー作りに向き合い続ける。

※価格はすべて税込です。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

※営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

取材・文・撮影:FLAG!編集部