ファッション誌『mina』や『SPRiNG』などで活躍するモデルでありながら、豪快な飲み方がなんとも男らしい! お酒好きを公言するモデル・村田倫子が、気になる飲み屋をパトロールする連載。「同世代の人にもっと外食、外飲みを楽しんで欲しい!」と願いを込めてお送りする連載31回目は、おまかせコースで大満足できると人気の「五感で楽しむ串揚げ屋 生粋namaiki」をパトロール。
呑み屋パトロール vol.31「五感を刺激する串揚げで、心も胃袋も満タン!」の巻
癒やされたいとき、私の1番の息抜きはおいしいごはんとお酒。味覚を癒やすことが自分へのご褒美。そんな今夜は、おいしさプラスαの体験ができると噂の「五感で楽しむ串揚げ屋 生粋namaiki」(以下、生粋)へ。
洗練されたシックな店内。畏まりすぎた空間は苦手な私。でも、ここはピンと背筋を張りすぎず、上品さの中に親しみを感じる居心地の良さ。特別と日常の黄金比を保つ空間は、すでに私の視覚を癒やす。
ここでの頼み方は、おまかせが粋。お腹ゲージが満タンになったら、ストップの一声を。いざ、生粋のおもてなしに身をどっぷり委ねよう。
乾杯は、マイナス2度がうれしい「アサヒスーパードライEXTRA COLD」680円で。特注の錫(すず)のタンブラーに注がれたビールは、普段よりコールド値が増し増し。キンと冷えたビールは、仕事終わりの最高のご褒美だ。
串が揚がるまでのお供は、お通しの「野菜スティック」。信州の山岳で育てられたこだわりの有機野菜達が、カラフルにもてなしてくれる。
オリジナルの肉味噌との相性も抜群。
店長一押しのおすすめ逸品は、数の子のぷちぷちが楽しい「数の子ポテトサラダ」550円。ホクホクのジャガイモ、塩昆布の旨味、数の子の食感。様々な角度からの魅惑のアプローチにお口は幸せで飽和状態。スタートダッシュが良すぎて、すでにタンブラーの底が見えそうだ。
プロローグからすっかり酔いしれている間に早速やってきた、串揚げ第1弾。
「帆立うに」と、希少部位“ざぶとん”を使用した宮城県産の「黒毛和牛」。
あ、ちょっと待って。私、あなたたちを知らない。
初っ端から豪華2本立てのお出ましに私は面食らった。
ひとつの串が個性と存在感を放つ立派なメインだ。(覇王色強め)
しかし、この串の魅力は素材のインパクトだけではない。ハイスペックな中身に負けず劣らず、涼しい顔で包み込む“衣”のキャパの広さ。細やかに如何様にも寄り添う柔軟さと口当たりは、陰の立役者だ。
この上品さは串揚げが纏うお洋服(衣)の仕立てが良いから。繊細なパン粉、山芋のつなぎ、質の良い油……。レモン、わさび風味のだし醤油、ヒマラヤ岩塩、オリジナルソース。串とマリアージュさせる調味料の演出にも抜かりがない。
お店のこだわりが、ぎゅん。です。
天国にいちばん近い島といわれるニューカレドニアからやってきた「天使の海老」は、麗しくぷりりと口中で泳ぎ、幸せに狂喜。店長のおすすめNo. 1の座に君臨している「数の子」は、存分にぷちぷち弾けてまた狂喜。
ひとつひとつの串に味覚メーターが振り切れそう……。お腹の前にほかのゲージが大満足よ。
秋の味覚「秋刀魚」と、サクサクの食感が楽しい「とうもろこし」。
季節の串「赤茄子とイベリコ豚」と、スモークされた「ささみ梅」。
旬の食材を合間に挟んだり、定番にひと手間かけて燻製にしたり、メニューの中には確実にお店の繊細な配慮とこだわりが詰まっている。
次は何がやってくるのか……そんな思いを巡らすのもまた一興。“おまかせ”という選択が、サプライズ満点のおもてなしだ。
「鮭いくら」、「えのきハーブ三元豚巻き」。
ワインとも相性の良い串揚げ。ここで「本日のワイン」700円を。
和洋折衷、色々な要素に化けて溶け込む串揚げ。ずるいスペックね。(大好き)
一緒にツーショットを撮れば小顔効果が期待できる「アスパラ」は大胆な見た目とは裏腹に、シャキリと瑞々しい歯応え。濃厚な口溶けと旨味を誘う「フォアグラ」は、ずるいくらい妖艶だ。
揚げ物特有の逞しさの中にも物腰の柔らかさがあり、相反する2つが融合している。この絶妙なバランスがたまらない。もっともっと、生粋が織りなす串揚げのその一歩先を楽しみたい。でも、もう胃袋は幸せが大渋滞。名残惜しいが今夜は「ストップ」で。
生粋が提供する五感に刺さるショータイム。すべてがまるっとエンターテインメントな時間。全力でそれを受け止めた私の身体のゲージは、癒やしと喜びで満タンだ。
今日は良く眠れそう。
※価格はすべて税抜