〈食通の昼メシ〉

日々新しいトレンドが生まれるグルメ業界。流行りのメニューを試すのも楽しいが、毎日食べたいのは昔ながらの定番メニューだったりする。業界きっての美食家「食べログ グルメ著名人」に、毎月、一番好きな定番昼メニューの名店を教えてもらう連載。今日のランチはこれで決まり!

教えてくれる人


川井 潤
料理の鉄人ブレーン(1993年~99年)。(株)博報堂DYメディアパートナーズを退職後、現在は食品メーカー、新聞社、IT関連企業、テレビ制作会社等のアドバイザーを務める。ここ数年は、地域や食のため、料理人の地位向上のために、日本中のみならず海外にも赴き活動している。

今月のメニュー:「寿司」

新年を迎えた1月のランチくらい、ちょっと贅沢してもいいんじゃない? これから1年頑張る自分にエールを送るには「寿司」がふさわしい。握り寿司でもちらし寿司でも、ネタとシャリのバランスを楽しみながら黙々と食べるのがいい。お酒が欲しくなるのをグッと我慢して、熱いお茶で対峙するのもランチ寿司の楽しみだ。「来年こそは出世して特上を食べるぞ!」、な〜んて密かに心に誓うのも年の初めならでは。

川井 潤、昼に最高の「寿司」

「吉野鮨本店」のにぎり寿司 3,000円(税抜)

出典:kazutokoさん

140年も続く老舗。本格的な寿司店ながら気軽にリーズナブルに食べられるのが魅力の一つ。そしてこの店、かつては白身しか食べなかった寿司に赤身、その中でも扱いにくい脂身である「トロ」を日本で初めて出した革新的寿司店として有名。当然「トロ」は外せない。

 

セットも魅力だが、一貫のお値段もさほど高くないので食べたいネタを自分の好みで気軽に追加注文できる。江戸前寿司の代表「コハダ」はあれば外せない。

※「食べログ」に掲載されている情報をもとに、料理名・金額を掲載しております。最新の情報はお店の方にご確認ください。

「寿司」のココが重要

一番好きなネタ

夏のシンコの重ね握り

こだわりの食べ方

その時期にしか食べられない旬のネタ、その土地、その店の特徴であるネタは確実に食べたい。

北海道に行ったら「山わさびの海苔巻き」
博多に行ったら「福ずし」の「生シャコ」、「アオサの軍艦巻き」
金沢「小松弥助」の「うなきゅう=鰻と胡瓜の海苔巻き」
浅草橋「美家古鮨」の、昭和天皇にも握っていた「穴子寿司」

 

文:川井 潤・食べログマガジン編集部