【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#199】「SPICE TRY」
「ビリヤニ専門店 INDIA GATE」としてスタートし、京都らしく和の要素を取り入れたカレーの「SPICE GATE」を続いて出店し、それぞれ「食べログ アジア・エスニック WEST 百名店」「食べログ カレー WEST 百名店」に選出されている、京都を代表する新進気鋭のスパイス料理グループが、京都駅直結の近鉄名店街みやこみちに「SPICE TRY」という新店をスタートさせました(2024年10月にプレオープン、店舗工事の関係もあって2025年2月に正式オープン予定で営業中)。今度のお店はスパイスラーメンとカツカレーをメインとしたお店です。
元々スパイスラーメンの構想があった中で近鉄から出店オファーがあり、それに乗る形で開店したそうですが、海外でも注目されているカツカレーも看板メニューであるのが重要です。昨今海外で人気となっているカツカレーは昔ながらの日本スタイルのカレーのカツカレーが多いのですが、京都という日本を代表する観光地の玄関口で新しいスタイルのカツカレーを提供するというのは、世界へ日本のカレー文化の深さを知らしめることができるのではないかと思います。
こちらのお店もSPICE GATE同様朝から営業しており、朝メニューと昼以降のメニューが違うのですが(7:30〜10:30が朝メニューでそれ以降は通常メニュー)、今回は通常メニューから、お店の看板メニューをどちらもいただける「スパイスラーメン+ミニカツカレー」2,000円に「ヤゲン軟骨のアチャール」300円を追加して注文しました。
スパイスラーメンはガラムマサラや花椒に自家製の辣油と、しっかりしたスパイス感。辛さを0から3まで選べるのですが、0でも花椒の痺れがあって辛いものが苦手な方は辛いと感じるかもしれません。日常的に辛いものを食べ慣れている僕でも1で程よいと思える辛さと痺れです。
辛いだけではなくトマトやレモンの酸味と辣油には黒酢やチャツネなどもミックスしてあり、さらには隠し味に東南アジアの発酵調味料であるガピも使用。それらによる多層的な酸味が印象的で、これが非常においしいのです。
麺は京都で人気の製麺所「麺屋 棣鄂(ていがく)」の麺を使用。鶏と豚のスープに鰹だしも加えたスパイススープは辛さ増しにしてもその辛さは残らずスッと引くのが心地よいです。
ミニカツカレーのカツは通常の半分、ライスは90gでバスマティライスなのでペロッといけてしまう量。カツは粗めのパン粉を使用したサクサクの衣。カレーはフルーティーさとスパイシーさの見事な止揚。「フルーツと野菜でソースを作るイメージで仕上げたんです」とオーナーシェフが語ってくれました。
場所柄スパイス料理に慣れていない一般層も多く、そんな方には京風チキンカレーがおすすめ。スパイスラーメンもカツカレーも良い意味でクセがあるわけですが、それこそがスパイス料理の醍醐味なのでスパイス好きならこのスパイスラーメンとカツカレーはわざわざ食べに行く価値が大いにあります。
今後は夜のおつまみも展開してスパイス飲みで利用できるようにしたいとのこと。トッピングしたヤゲン軟骨のアチャールも確かにお酒のアテとなりそうなおいしさで、今後の展開もさらに楽しみです。
「INDIA GATE」「SPICE GATE」に続き、「SPICE TRY」で「食べログ ラーメン WEST 百名店」に選出されたら三冠王です。その可能性も大いにあると期待が膨らむ新店。カレー好き、ラーメン好きはもちろん、ジャンル問わずおいしいもの好きな方は要チェックのお店ですよ。
※価格はすべて税込