出世ごはん

デキるビジネスパーソンはこんなお店で食べている! 元銀座のホステス&開運アドバイザーの藤島佑雪が、かつての同伴その他の経験から見極めた「出世する店」を「おいしい理由」とともにご紹介!

No.5 ビジネス社交に長けた紳士がわんさか!ローマ下町風トラットリア

トラットリア ダル・ビルバンテ・ジョコンド

住所は港区白金台。このあたりは六本木や西麻布に代表されるようにギラギラ感の強い港区の中でも、品がよく落ち着いたおハイソエリアで、その昔、この界隈にあるプラチナ通りは「愛人通り」などと呼ばれ、成功者に買ってもらうなり、借りてもらうなりした高級マンションに暮らす愛人がたくさんいることでも知られていました。これはすごいです。港区各地に「愛人マンション」と呼ばれるマンションは数あれど、「愛人通り」はほかで聞いたことありませんから。

 

「トラットリア ダル・ビルバンテ・ジョコンド」さんは東京都庭園美術館、通称「庭園美術館」と道を挟んだ向かいにあるのですが、庭園美術館といえば、旧朝香宮邸。本館は1933年に朝香宮さまの自邸として、竣工したアール・デコ様式の建物で、戦後は吉田茂さんの外相・首相公邸として歴史の舞台にもなった重要文化財でもあります。

出典:お店から

 

そのせいか、店内の吉田茂ばりの紳士なおじさま率、高し! 元銀座ホステスの勘から申し上げますと、イタリア含むヨーロッパ駐在経験ありの上場会社の役員さんや大使館関係の方々でしょうか。既に出世した方、これから出世する方がわんさか。お店が掲げる「ローマのトラットリア」まんまな感じの店内にボルサリーノ被っていらっしゃったり、いかにもお仕事できそうなインテリ女性を同伴されてたり、場合によっちゃひとりでいらしてボトル1本開けて「余った分はお店のみなさんで」みたいな飲み方をされてたり。粋なみなさまのおかげで日本では珍しいヨーロピアンな空気が漂っているのです。各席のおしゃべりがつくるざわめきは、もう日本語なのかイタリア語なのかわかりません状態。外国人ゼロ状態でも、向こうの雰囲気が満載!

 

お料理はローマ下町の郷土料理を味も盛り付けも本場通りに忠実に再現。カルボナーラやカーチョ・エ・ぺぺにチンタセネーゼ豚や短角牛の炭火焼に、季節の野菜の一品もいろいろ。彼の地の歴史や食文化を踏まえていれば、より楽しめる品揃え。

出典:お店から

 

出典:お店から

 

出世するためにも出世してからも、カルチュラルな話題はビジネス社交に欠かせません。特に欧州企業とお仕事する機会のある方、今後、機会をおつくりになりたい方、こういうところでヨーロッパの源、ローマの文化に慣れていくのもいいかもしれませんね。