【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#149】「MM BIRYANI HOUSE」
昨今すっかり市民権を得たと言えるビリヤニ。説明するまでもないかもしれませんが、スパイスを使って味付けした肉や野菜と一緒にお米を炊いたもので、インド亜大陸の郷土料理です。そんなビリヤニの専門店も増えましたが、今回ご紹介する「MM BIRYANI HOUSE」はかなり面白いお店と言えます。
こちらは高田馬場にある「MMマート」というアジア系食材店のオーナーが手がける飲食店。オーナーはミャンマー人であり、MMマートにはミャンマー系の食材が多くそろっている他、様々なスパイスなども置いてあります。
MM BIRYANI HOUSEの場所は大塚駅北口すぐ近く。以前もインドネパール系のお店が入っていた場所ですが、内装はかなり変わってゴージャスになりました。
メニューを開けば日本語、英語、そしてミャンマー語で表記されています。店内も僕以外は恐らく全員ミャンマーの方だろうと思しきお顔立ち。ミャンマー人コミュニティの中では既に話題のお店なのでしょう。
ミャンマーでビリヤニというとダンパウ(スパイス炊き込みご飯の上にスパイスで煮込んだ肉をのせたミャンマー風のビリヤニ)という料理が思い浮かびます。店員さんに「このチキンビリヤニはダンパウですか?」と聞くと、店員さんは日本語が不得意なようで通じなかったのですが、隣のお客さんが「ダンパウと同じよ!」と教えてくれました。
ならばと頼んだのは「チキンビリヤニ」1,269円。そしてマトンカーレと表記された「マトンカレー」864円も。
まずサーブされたのはチキンビリヤニ。蓋を開けてみればこれはダンパウというよりはインドのチキンビリヤニです。
ビリヤニといえばライタが添えられることが多いのですがこちらはサラダとチキンスープ、そしてバラチャウン(ミャンマーのふりかけ)とマンゴーアチャール(インドのスパイス漬)という不思議な組み合わせ。
食べてみるとパラパラ感としっとり感が融合したビリヤニ。長粒種のご飯の中にスパイスで味つけられた骨付きチキンがゴロゴロと入っています。これはダンパウではなくビリヤニではないかと考えながら、付け合わせのバラチャウンをかけてみると一気にダンパウ感が出てくるのが非常に面白いと感じました。
マトンカレーもセッターヒン(ミャンマーのマトンカレー)というよりはインドの味に近いのですが、マトン自体が持つクセの出し方としてはミャンマー料理の雰囲気も同時に感じます。
これは羊肉が苦手な方にはおすすめできませんが、逆に羊好きならガツンと羊の味わいを感じられるので良いです。僕は羊好きなのでおおいに楽しめました。
ミャンマー人のお店なのにかなりインド味だと感じてシェフはどこの国の方か聞いてみると、やはり他のミャンマー人と思しきお客さんが教えてくれました。「ここは社長さんがミャンマー人。シェフはインド人。ミャンマーとインドは料理が似ているところがあります」と。
インドとミャンマーどちらも感じて面白かったと伝えると、どうやらそれが在日ミャンマー人の間でも受けている様子。だからこその人気だったのですね。
面白いお店ができました。マニア向けのお店ですが「バラチャウンをかけたビリヤニ」というワードにピンと来る方にはとてもおすすめです。
※価格はすべて税込