【カレーおじさん \(^o^)/の今週のカレーとスパイス#81】「パハンギラ スリランカン レストラン」

東京の東側に展開する「加真呂」というステーキをメニューの中心としたチェーン店があるのをご存じでしょうか? 加真呂にはなぜかスリランカ系の店員さんも多く、中にはスリランカカレーを味わえる店舗も存在します。錦糸町の加真呂もその一つだったのですが、2022年6月に正式にスリランカ料理専門店「パハンギラ スリランカン レストラン」として生まれ変わりました。

外観は変わりましたが内観はほぼそのままの雰囲気。夜に行ったのですがメニューはランチメニューの「スリランカカレープレート」1,500円(税込)があるのみ。

メニューの裏を見ると加真呂の名残を感じるステーキもあったのですが、聞いてみるとこちらは今出していないとのこと。

「スリランカカレープレート」

スリランカ料理を色々と出したいものの、なかなかお客さんが増えておらずカレープレートのワンメニューを基本とし、時間帯によっては「カトレット」など軽食のテイクアウトも準備しているのだそうです。ならばスリランカカレープレートで行きましょう。もともとこれが一番食べたかったので問題ありません。

チキンカレー、パリップ(豆カレー)、ナスのモージュ(揚げたナスのあえ物)、ポルサンボル(ココナッツふりかけ)、パパダン(豆せんべい)などがワンプレートに盛り付けられた王道のスリランカカレープレート。一口食べてみるとガツンとくる辛さとスパイスの香り、濃いめの味付けのカレーはじめ様々な副菜と、それを受け止めるご飯はスリランカのキーリサンバライス。これはおいしい!

都内にもスリランカ料理のお店は増えましたが、どちらかというと優しい味や上品な味のお店が多く、大阪「ロッダグループ」や茨城「バナナリーフ」のようなガツンとくる強い味のスリランカ料理店はまだまだ少ないと感じています。そんな中、こちらのお店はまさにその方向。先述したお店の味が好きな方にはしっかりとはまるのではないでしょうか。

カレーも副菜もワイルドなおいしさで、キーリサンバライスもポロポロとした食感で、カレーや副菜を混ぜていくのにとても良い米であり、混ぜながら食べていくと味のグラデーションを楽しめます。

紅茶とワタラッパン

食後には紅茶とワタラッパンもついてくるサービス。ワタラッパンとはスリランカのココナッツプリン。現地系のお店に行くといわゆる鬆(す)が入っていることが少なからずあり、元々はそのようなスタイルなのだそうですが、こちらはしっとりと滑らかな食感で今時のワタラッパン。ストレートティーも香り高く、最高のデザートです。

スリランカ人女性が一人で切り盛りしており、僕が行った時には他にお客さんもいなかったので色々と聞いてみると「全部お母さんの味。私の家の味。スリランカの味のままで出したい。他にも色々出したいけど、お客さん増えないと」とのことでした。

なんともったいない! 都内のスリランカカレー好きはこちらのお店に集結してください。繰り返しますがガツンとしたスリランカカレーが好きならわざわざ行っても損はないと太鼓判を押しましょう。せっかく良いお店でも知られていないというだけで閉店を余儀なくされることが少なくないご時世です。この記事を読んで気になった方はすぐにでも足を運んでください。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

※営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

文・写真:カレーおじさん\(^o^)/