ファッション誌『mer』や『mina』などで活躍するモデルでありながら、豪快な飲み方がなんとも男らしい! お酒好きを公言するモデル・村田倫子が、気になる飲み屋をパトロールする連載。

 

飲み道楽な彼女が、「同世代の人にもっと外食、外飲みを楽しんで欲しい!」と願いを込めてお送りする連載13回目は、心ゆくまで鯖を味わえる鯖料理専門店を紹介します。

呑み屋パトロール vol.13「とろける鯖と日本酒にノックアウトの巻」

私は鯖が大好きだ。マグロより、タイより、あなたを愛しています。

 

一度口の中に放り込めば、その圧倒的存在感に、お米もお酒もあれよあれよとひれ伏す。淡白な印象の魚の中で、お肉にも引けを取らないほどの旨み、香り、コクに、気づけば心を奪われていました。

 

一人暮らしをはじめたとき、キッチンで途方にくれる私に優しく寄り添ってくれたのも、そうあなたでした(サバ缶最高!)。日常にも溶け込む優しく力強いお魚。
断じてお肉派だった私に新しい風を吹き込んだ、魚界のミューズを思う存分堪能できる楽園が存在しているのをご存じでしょうか?

 

今宵は、鯖ラバーズは目がハートになること間違いなしの、「さば料理専門店SABAR 東京恵比寿・代官山店 」へ。

 

 

鯖は鯖でも、まだ出会ったことのない「とろさば」との出会いの場。サバ博士が厳選した東北近海(八戸沖・三陸沖)で捕れる真鯖を使用し、脂質含有量21%以上・魚体550g以上という基準をクリアした「とろさば」。選りすぐりのエリートたちを存分に愛でることができるなんて……あぁ、もうゾクゾクしちゃう。

 

ここ代官山店は、昨年の夏にリニューアルオープンしたばかり。地下に潜り、店内に入ると開けた空間が。

 

 

グリーンを基調としたウッディなダイニングには、厨房が覗けるカウンター席が8席と洒落た椅子が素敵なテーブル席。奥にもう一間広がり、32席のテーブル席。

 

 

さすが鯖専門、我らが鯖様がハンモックに祀られています……。

 

 

お手洗いのモチーフもキュート。ユニークな仕掛けが愛らしい。鯖専門店というと渋い雰囲気のお店が多い中、素敵なギャップ。女性も気兼ねなく楽しめますね。

 

さぁさぁ、さっそく乾杯とゆきましょう。

 

 

ここは鯖のプロに相性のよい日本酒を委ねたい! というわけで、「とろさば升飲み比べセット」1,380円をセレクト。

 

 

四隅に「ト、ロ、サ、バ」と印字してあります(可愛い)。

 

 

この記号を目印に杯が配置され、本日の品書きは、

 

ト、岩手産「酔仙」
ロ、山口産「五橋」
サ、青森産「じょっぱり」
バ、茨城産「SABA de SHU」

 

鯖専用日本酒も飲めちゃうなんて、胸熱なセットです。

 

 

お通しはミニ鯖寿司と、鯖のバジル和え。先付けから鯖ちゃん尽くしで、ついつい笑みが溢れる。

 

 

日本酒の相棒には、サバ缶でつくった「SABARのさば缶de和風ポテトサラダ」380円と「いぶりがっこと薫製さばのクリームチーズ」750円。

 

 

好きと好きの掛け合わせで、こんなにも驚異的に美味しくなるのか……。身構えてはいたけれど、強力コンボの打撃にノックアウトです。

 

 

特にいぶりがっこチーズが大好物な私にとっては、夢の共演! ナイスなキャスト、ありがとうございます。

 

お次は、鯖の串焼き「ネギ塩まみれ串」230円、「たっぷりおろしポン酢串」230円。

 

 

大振りな二切れが豪快に刺さっております。これで200円台はお得です。焼きが入るとより脂の甘みが引き立ち、そこにネギの薬味やおろしの清涼感が絶妙に溶け合う。

 

 

鯖の新たな表情ににいちいち見惚れてしまう。好きな人(鯖?)の意外な一面ほど、きゅんとくるものはないですね。食べながら愛が募って苦しい。

 

どのメニューにも恋してクラクラしている私の目の前に突如降臨したのは、「SABA島名物メガとろさばの藁焼き」2,200円。代官山店だけの限定メニューです。

 

 

メガサイズの鯖を皮目から藁火の高温で一気に焼き上げたワイルドなメニュー。キッチンには豪快な火柱が立ちのぼり、カウンター越しに繰り広げられる鯖の新たな進化の瞬間にゾクゾクします。

 

 

 

藁火で炙ることによって香ばしさに包まれた鯖は、ひと味もふた味も違う。ガリッと食感も楽しい皮目と、レアで美しい身。

 

 

豪快であり上品な一切れは、そのままでも良し。付属の薬味、鯖節塩でアクセントをつけてもこれまたうまい(一生食べ続けたい)。

 

 

あぁ、ここは右も左も鯖界のイケメン達が揃いすぎて、困ってしまうなぁ。なんたる極楽地。わたし、幸せで胸がいっぱいです。

 

しかも、この日の店内BGMは不思議と邦楽ロック無限リピート。今をときめく米津玄師、あいみょん……そして私の大好きなBUMP OF CHICKEN(流れた瞬間、声をあげてしまった)! このお店、全方位で推せます。

 

あんなに鯖を堪能したのに、鯖を欲している。鯖尽くしだと、正直飽きてしまうかも……と危惧していたのですが、トロ鯖の凄まじい攻撃力と、バリエーション豊かなメニューにまだまだ後ろ髪を引かれます。お腹のリミッターさえ解除できれば……(悔しい)。

 

 

気になるメニュー(「サバイバルグリーンカレー」など。笑)が他にも沢山あるので、また近々楽園に舞い戻りたいと思います。

 

皆さん今日もお疲れサバでした。

 

※価格はすべて税込

文:村田倫子