昼飲みも、2軒目使いも。フレキシブルな飲み屋は、何軒あってもありがたい!
15時からのオープンだから、休日の昼飲みにも使えてありがたい。もちろん夜飲みや夜ご飯、2軒目にじっくりワインなんていう使い方も。そういう意味では、最近の京都は早い時間から開店する柔軟な店が増え、お酒のシーンも多彩になった。「沐」もそんな一軒で、平日ならば、早めの時間帯が狙い目だという。なんなら、ごはん前に生ハムとワインでアペロタイムなんていうのはどうだろう。
薄くスライスしたハモンセラーノに、無花果や柿などその時季の果物をキャラメリゼして合わせる。キャラメリゼするのは、甘苦さを出すため。さっぱり感のある自家製リコッタチーズが、生ハムにも無花果にもよく合って、それぞれの味わいが膨らんでいく。この料理はワインのおともにも最適だ。
「目の前のお客様が最優先」というふたりが紡ぐお酒と料理の世界は、これからも幅を広げていく
有名ホテルやフランスのレストランでも経験を積んだ古村さんの料理人としてのキャリア、京都の有名イタリアンでサービスを究めた森口さんのもてなし力。ふたりが紡ぐ世界観にハマる人は多い。おしつけがましくなく、温かで行き届いている。「それは、目の前のお客様を最優先しているから」とふたりは言う。そのスタンスこそが、酒飲みの心をガシッと掴むのだ。
料理は名物「どて煮」のほか、酒の肴、冷菜、温菜、揚げ物、ご飯ものなど25品ほど。加えて、本日のおすすめメニューが5~6品。料理に合わせるお酒は、ビール、ワイン、日本酒、ウイスキー、焼酎、酎ハイ、ソフトドリンク。予約は予約サイトか電話で。時間帯によっては、2時間制などになることも。開業から1年。「観光地や名所めぐりの後に」というよりも、ここで飲むことを目当てに通いたい店なのだ。